Published at2021年11月10日
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この記事では、シャープの複合機・コピー機の価格相場や保守、機能について解説します。
▼この記事で分かること
シャープ複合機「MXシリーズ」「BPシリーズ」の導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
まず、シャープ複合機・コピー機の特徴を解説します。
白物家電メーカーのイメージが強いシャープですが、オフィス用の複合機・コピー機の製造も手掛けています。
シャープ複合機・コピー機の主力商品は、A3カラー複合機の「MXシリーズ」と「BPシリーズ」です。長らく「MXシリーズ」が主体でしたが、オフィスのDX化の潮流に乗るべく近年は「COCORO OFFICE(ココロオフィス)」と連携させた「BPシリーズ」を主力商品として販売しています。
コンビニ各社にはシャープ製の複合機が導入されていますが、シャープ複合機の業界シェアは5番手あたりとそれほど高くありません。
シャープ複合機は「使いやすいインターフェース」と本体価格(リース料金)の安さが魅力です。ただ、カウンター料金に関しては、大手3社より若干安い程度の価格帯にとどまっており、激安メーカーの京セラとは勝負になりません。
▼シャープ複合機の特徴
ここからはシャープ複合機「BPシリーズ」「MXシリーズ」の価格相場を公開します。
オフィス用の複合機・コピー機にはメーカーが指定する「標準価格」はありますが、実際の販売価格は標準価格を大幅に下回ります。シャープ複合機も例外ではなく、本体標準価格100万円のコピー機の場合、60~70万円程度まで実際の売値(相場)は下がります。
▼シャープ複合機「BPシリーズ」の価格相場
印刷速度 | 商品名 | 価格相場 |
25枚/分 | BP-20C25 | 約69万円 |
26枚/分 |
BP-40C26 | 約86万円 |
BP-60C26 |
約89万円 | |
BP-70C26 | 約99万円 | |
31枚/分 | BP-60C31 | 約98万円 |
36枚/分 |
BP-40C36 | 約119万円 |
BP-60C36 | 約121万円 | |
45枚/分 |
BP-50C45 | 約126万円 |
BP-70C45 | 約137万円 | |
55枚/分 |
BP-50C55 | 約139万円 |
BP-70C55 |
約150万円 | |
65枚/分 |
BP-50C65 | 約153万円 |
BP-70C65 |
約163万円 |
▼シャープ複合機「MXシリーズ」の価格相場
印刷速度 | 商品名 | 価格相場 |
80枚/分 | MX-8081 | 約286万円 |
シャープ複合機「BPシリーズ」の価格は、同スペック他社複合機と比較して安いのでしょうか?それとも高いのでしょうか?シャープ複合機「BP-40C26/BP-60C26/BP-70C26」と他社同型機の価格相場を比較します。
▼「BP-40C26/BP-60C26/BP-70C26」と他社同型機の価格相場を比較
メーカー | 商品名 | モデル名 | 価格相場 |
富士フイルム(ゼロックス) | Apeos C2570 | Model-P | 約89万円 |
Model-PFS | 約130万円 | ||
リコー | RICOH IM C2510 | 約75万円 | |
RICOH IM C2510F | - | 約99万円 | |
キヤノン | iR-ADV DX C3926F | - | 約106万円 |
シャープ |
BP-40C26 | - | 約86万円 |
BP-60C26 | - | 約89万円 | |
BP-70C26 | - | 約99万円 | |
コニカミノルタ |
bizhub C251 i | - | 約91万円 |
京セラ | TASKalfa 2554ci | - | 約78万円 |
シャープの26枚機の価格相場は、約86~99万円です。シャープ複合機BP-40C26とBP-60C26の価格相場は、他社複合機より安いと言えますが、BP-70C26の価格相場は他社複合機「並み」と言えます。BBP-40C26P-40C26
次に、シャープ複合機「BPシリーズ」「MXシリーズ」のリース料金相場について確認しましょう。リース料金相場はリース料率やリース期間に左右されますが、ここでは5年リースで1.9%のリース料率として換算します。
▼シャープ複合機「BPシリーズ」のリース料金相場
印刷速度 | 商品名 | リース料金相場 |
25枚/分 | BP-20C25 | 約13,100円 |
26枚/分 |
BP-40C26 | 約16,300円 |
BP-60C26 |
約16,900円 | |
BP-70C26 | 約18,800円 | |
31枚/分 | BP-60C31 | 約18,600円 |
36枚/分 |
BP-40C36 | 約22,600円 |
BP-60C36 | 約23,000円 | |
45枚/分 |
BP-50C45 | 約23,900円 |
BP-70C45 | 約26,000円 | |
55枚/分 |
BP-50C55 | 約26,400円 |
BP-70C55 |
約28,500円 | |
65枚/分 |
BP-50C65 | 約29,100円 |
BP-70C65 |
約31,000円 |
▼シャープ複合機「MXシリーズ」の価格相場
印刷速度 | 商品名 | 価格相場 |
80枚/分 | MX-8081 | 約54,300円 |
なお、一般的な複合機のリース料金相場は、以下の通りです。
▼コピー機・複合機リース料金相場【印刷速度別】
印刷速度 | 最適な月間の印刷枚数 | 月額リース料金の目安 |
---|---|---|
20枚機(20枚/分) | 2,000枚以下 | 11,000円 |
25枚機(25枚/分) | 1,000~3,000枚程度 | 16,000円 |
30枚機(30枚/分) | 3,000~6,000枚程度 | 18,000円 |
40枚機(40枚/分) | 6,000~10,000枚程度 | 22,000円 |
50枚機(50枚/分) | 10,000枚以上 | 23,000円 |
>>>詳しくは、「複合機・コピー機のリース料金相場」記事参照
シャープ複合機「BPシリーズ」のリース料金相場は、26枚機で16,300円~18,800円程度です。他社の25枚機複合機のリース料金相場は16,000円程度ですので、リース料金に関しても「安い」もしくは「相場並み」と言えます。
価格相場・リース料金相場ともに「安い」シャープ複合機「BPシリーズ」「MXシリーズ」ですが、カウンター料金相場は相場並みです。
【シャープ複合機のカウンター料金相場】
カラー8円/枚・モノクロ0.8円/枚
なお、その他の複合機メーカーのカウンター料金相場は以下の通りです。
▼メーカー別!複合機・コピー機のカウンター料金相場
カウンター料金 | メーカー名 |
カラー6円/枚~ モノクロ0.6円/枚~ |
京セラ |
カラー8円/枚~ モノクロ0.8円/枚~ |
シャープ |
カラー10円/枚~ モノクロ1.0円/枚~ |
東芝テック ムラテック |
カラー12円/枚~ モノクロ1.2円/枚~ |
富士フイルム(ゼロックス) キャノン リコー コニカミノルタ |
カウンター料金に関しては、「月間印刷枚数が多い」「シャープの保守拠点と事業所が近い」「本社と支社数社をまとめてシャープ複合機で揃えている」などの条件次第で安くなります。
カウンター料金は複合機・コピー機のランニングコストを節約する肝です。導入する際には、リース料金だけでなくカウンター料金もしっかり確認しましょう。
シャープ複合機・コピー機の主力商品であるA3カラー複合機「MXシリーズ」と「BPシリーズ」の比較表を掲載します。
なお、選び方の基本は自社の「月間印刷枚数」です。今回は、月間印刷枚数ごとにおすすめの機種を比較します。
また、MXシリーズに関しては、現在も販売はされていますが、主力は「BPシリーズ」に置き換わっています。よって今回、MXシリーズでは80枚機のMX-8081のみご紹介いたします。
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント | FAX | スキャン | 自動両面 | 無線LAN | トレイ | |
BP-20C25 | 25枚/分 | ○ | ○ | ○ | ○ | ▲ | 1段+手差し |
月間印刷枚数が2,000枚以下の事業所でコンパクトな複合機がいいなら、BP-20C25がおすすめです。BP-20C25は、業界最小クラスの設置面積ながらも、コピー・プリント・FAX・スキャン・自動両面印刷機能とオフィス用複合機として充分な機能性を備えます。
ただ、標準搭載されているトレイは1段のみ。もう1ランク上のBP-40C26とそれほど価格帯が変わらないため、BP-40C26を設置できる場所があるならBP-40C26のほうがおすすめです。
商品名 | 印刷速度 | スキャン読み取り速度 | コピー/プリント/FAX/スキャン | 自動両面 | 無線LAN | |
BP-40C26 | 26枚/分 | 片面80枚/分 | 〇 | 〇 | ▲ | |
BP-60C26 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
BP-70C26 | 両面240面/分 片面120枚/分 |
〇 | ◎ | 〇 |
※◎=1パス両面自動印刷
シャープ複合機は、低速機が充実しています。月間印刷枚数2,000~4,000枚程度なら「BP-40C26/BP-60C26/BP-70C26」がおすすめです。
「BP-40C26/BP-60C26/BP-70C26」の違いは、主に「スキャン読み取り速度」と「自動両面印刷機能のスペック」「無線LANの有無」。
無線LANの必要がない場合は、BP-40C26を選びます。無線LANが必要で1パス両面自動印刷機能までは必要ない場合は、BP-60C26。スキャン読み取り速度はより早いほうがいい場合は、BP-70C26を選択しましょう。
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商品名 | 印刷速度 | スキャン読み取り速度 | コピー/プリント/FAX/スキャン | 自動両面 | 無線LAN |
BP-60C31 | 31枚/分 | 片面80枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 |
BP-40C36 | 36枚/分 | 〇 | 〇 | ▲ | |
BP-60C36 | 〇 | 〇 | 〇 |
※◎=1パス両面自動印刷
シャープ複合機は、中速機も充実しています。月間印刷枚数4,000~10,000枚程度なら「BP-60C31/BP-40C36/BP-60C36」がおすすめです。BP-60C31は31枚機、BP-40C36とBP-60C36は36枚機です。
ちなみに他社メーカーの場合、「30枚機」と「35枚機」のようにきりのいい数字ですが、シャープ複合機は「31枚機」「36枚機」とオリジナリティあふれる印刷速度で展開しています。「31枚機」と「30枚機」はほぼ同じ速度と考えて構いません。他社複合機と比較する際には、数字に惑わされないようにしましょう。
ただ、シャープのBP-60C31は狙い目です。理由は不明ですが、販売店の中には26枚機のBP-60C26より31枚機のBP-60C31を安く出せるところもあります。
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商品名 | 印刷速度 | スキャン読み取り速度 | コピー/プリント/FAX/スキャン | 自動両面 | 無線LAN | 人感センサー |
BP-50C45 | 45枚/分 | 片面80枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
BP-70C45 | 両面280面/分 片面140枚/分 |
〇 | ◎ | 〇 | 〇 |
※◎=1パス両面自動印刷
月間印刷枚数が15,000枚程度の事業所には、45枚機の「BP-50C45/BP-70C45」がおすすめです。BP-50C45でも充分な機能を備えていますが、よりスキャン読み取り速度が速く、人感センサー、1パス両面自動印刷機能などもほしい場合は、BP-70C45を検討しましょう。
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商品名 | 印刷速度 | スキャン読み取り速度 | コピー/プリント/FAX/スキャン | 自動両面 | 無線LAN | 人感センサー |
BP-50C55 | 55枚/分 | 片面80枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
BP-70C55 | 両面280面/分 片面140枚/分 |
〇 | ◎ | 〇 | 〇 | |
BP-50C65 | 65枚/分 | 片面80枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
BP-70C65 |
両面280面/分 片面140枚/分 |
〇 | ◎ | 〇 | 〇 |
※◎=1パス両面自動印刷
月間印刷が2万枚程度なら55枚/分の「BP-50C55/BP-70C55」か、65枚/分の「BP-50C65/BP-70C65」を選びましょう。「BP-50」と「BP-70」の主な違いは、「スキャン読み取り速度」と「1パス両面自動印刷機能有無」、「人感センサー有無」です。
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商品名 | 印刷速度 | スキャン読み取り速度 | コピー/プリント/FAX/スキャン | 自動両面 | 無線LAN | 人感センサー |
MX-8081 | 80枚/分 | 両面280面/分 片面140枚/分 |
〇 | ◎ | 〇 | × |
※◎=1パス両面自動印刷
月間印刷枚数が2万枚以上となる大量印刷をする事業所には、MX-8081がおすすめです。80枚/分は、業界トップクラスの印刷速度。他メーカーのコピー機でカラー80枚/分の印刷速度を備えるのは、「Apeos C8180」と「RICOH IM C8000」の2機種だけです。
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ここからは、シャープ複合機・コピー機の評判・評価について確認します。
シャープの複合機は多くのコンビニで採用されていることもあり、「誰でも簡単に使える」操作性の良さには定評があります。
タッチパネルは静電容量方式で反応も良く、スマホのような快適な操作性を実感できます。
また、コンビニのような店舗に設置しても調和するデザイン性の高さも魅力。2022年度のグッドデザイン賞も受賞しています。
シャープの強みは、一般家電を含めて「シャープ製品」が多数存在することでしょう。
同社は家電やIT機器をつなげる「スマートライフ」を提唱しており、同社製品をAIoT技術で連携させるなど、「COCORO OFFICE(ココロオフィス)」を展開しています。
たとえば、オフィスに設置した複合機がFAXを受信した場合、連携しているスマートフォン宛に通知が届き、受信したFAXの内容まで確認できます。
また、複合機に限らず、WEB会議や社内サーバーなどへのセキュアな環境下で資料が閲覧できるなど、「印刷」の域を超えたサービスが受けられることが特徴です。
シャープの保守拠点数は、富士フイルム(ゼロックス)やキヤノン、リコーといった大手3大メーカーと比較して少なく、機動力に優れた保守を期待するのは難しいでしょう。
当サイトではそれぞれのメーカー保守の口コミや評判も集めていますが、2022年に寄せられたシャープの口コミ数はたったの2件でした。よって、シャープの保守が良いのか悪いのか、判断をつけるのは難しいところではありますが、貴重な2件の口コミを掲載しておきます。
【シャープマーケティングジャパン株式会社 鹿児島サービス拠点の口コミ】
エラーが出た時の迅速な電話連絡、また当日メンテナンス対応をしてくれるところがすごいと思います。さすが大企業だなと思います。当日対応を基本として話を進めるため、仕事に支障があったとしても嫌な気持ちにならないです。
【シャープマーケティングジャパン株式会社 南福岡サービス拠点】
連絡から到着まで早い。午前中にメンテ依頼をすれば昼頃に到着する。メンテナンスに来る人もみんな知識がある。使い方やその他の疑問点を聞くと、丁寧に教えてくれる。修理時間も短いので、作業を止める時間が短くて済む。
どちらの口コミも「当日対応」「早い」など、評価は高めでした。シャープ複合機の保守口コミに関しては、随時届き次第、こちらでご報告いたします。
それでは次にシャープ複合機が向いている企業の特徴を5つお伝えします。
▼シャープ複合機が向いている企業の特徴5選
シャープ複合機の魅力は安さと使いやすさです。また、COCORO OFFICEとの連携もできるため、オフィスのDX化をこれから進める企業にも向いています。
ただ、修理対応に関しては大手と比較すると不安が残ります。また、カウンター料金は他社と比較して「並み」程度の価格ですので、月間印刷枚数が少ない企業のほうが負担感がなく導入できるでしょう。
なお、今まで別のメーカーの複合機を使っていた場合はシャープ複合機をより安く導入できる可能性が高いです。ぜひ一度、ご相談ください。
次に、シャープ複合機が向いていない企業の特徴を2つお伝えします。
▼シャープ複合機が向いていない企業の特徴2選
シャープ複合機は高速機よりも低速機のほうが充実しています。また保守体制も充分とは言えませんので、「大量印刷する会社」や「すぐに保守に来てほしい会社」にはあまり向いていません。
ただし、「シャープの保守拠点近くに事務所がある」など、条件次第では他社複合機の利便性と同程度のレベルで使用できる可能性があります。シャープ複合機が気になる方は、シャープ複合機と他社複合機の見積を合わせて取り寄せ、比較検討するといいでしょう。
それでは最後に、シャープ複合機・コピー機の導入事例をご紹介します。今回ご紹介するのはBP-60C26とBP-60C31の2つの事例です。
26枚機の見積事例です。おおむね相場どおりで出てきました。
こちらは31枚機の見積もり事例です。相場よりもずっと安い価格での提示でした。シャープの場合、なぜか31枚機や36枚機のほうが26枚機よりも安く提案される事例が多い印象です。詳しくは、お問合せください。
今回は、シャープ複合機の価格相場や保守、特徴をお伝えしました。
シャープ複合機を安く導入したいなら、相見積をとるのがおすすめです。相見積をとることで、確実に複合機導入費用は安くなります。ぜひお問合せください。