Published at2021年10月18日
Updated at

宇宙人
北村豊貴
今回は、コピー機・複合機の最新市場シェアランキングから分かる最新のコピー機・複合機情報をお伝えします。メーカー選びで失敗したくない方はぜひ参考にしてください。
【関連記事】コピー機・複合機メーカー10社比較
| この記事の監修者 北村 豊貴 Atsuki Kitamura ![]() |
OA機器販売店で複合機営業を担当し、中小企業から大手法人まで数百社以上の契約・導入を経験。 業界の課題解決を志し、2023年「コピー機価格診断ドットコム」の立ち上げを機に、見積診断や価格交渉を開始。 これまでに累計140社の価格診断を実施(2025年9月現在)。営業現場で培った実務ノウハウと、金融・OA機器メディアでの執筆実績を基に、透明性あるコピー機導入とコスト削減を支援している。 |
目次
コピー機・複合機メーカーの市場シェアのランキングは以下の通りです。
※東洋経済新聞社データにより作成。世界シェア。
世界シェアでは、キヤノン・リコー・コニカミノルタといったメーカーが上位を占めています。国内シェアは公表されていませんが、日本市場においてもこれらのメーカーは高い認知度と導入実績を持っています。
近年、複合機市場は成熟期に入り、各メーカーは競争力を維持するために開発・生産・調達分野での協力体制を強めています。こうした動きは、コスト構造の改善や製品供給の安定化につながる可能性があり、市場シェア上位メーカーの「強さ」を支える背景の一つとも言えるでしょう。
コピー機・複合機の市場シェアは、単なる「販売台数ランキング」ではありません。そこには、製品開発力・供給体制・保守網・価格競争力といった、ユーザーにとって重要な要素が反映されています。
近年は市場の成熟により、各メーカーが単独で競争力を高めるのが難しくなり、開発・生産・調達といった分野での協力体制を強める動きも見られます。こうした背景を踏まえると、市場シェアが大きいメーカーが「なぜ選ばれ続けているのか」が見えてきます。
宇宙人
北村豊貴
2つのメリットについて、1つずつ具体的に見ていきましょう。
市場シェアが大きいメーカーは、単独での競争だけでなく、開発・生産・調達といった分野で協力体制を築いています。これは業界全体が成熟し、1社単独でコストや技術負担を背負い続けるのが難しくなっている背景があります。
こうした協力体制により、部品調達の効率化や生産の安定化が進み、結果として製品供給が途切れにくい環境が整います。
市場シェアが高いメーカーほど、導入台数が多く、全国に保守拠点やサービス網を整備しています。そのため、都市部だけでなく地方でも一定水準の保守対応が受けられる点が強みです。
コピー機・複合機は消耗品交換や修理対応が避けられない機器です。シェアの小さいメーカーや販売店依存の体制では、地域によって対応スピードや品質に差が出ることもあります。
宇宙人
北村豊貴
代表的なコピー機・複合機メーカーは、以下の通りです。

キヤノンは市場シェアも大きく、信頼性の高いメーカーで「印刷品質の高さ」と「使いやすさ」が強みです。
キヤノンのコピー機・複合機は、色再現性が安定しており、細かな線などの印刷も得意です。そのため、資料だけではなく、ポスターやデザイン印刷、CADで製作した図面印刷など、幅広い用途で利用されています。
スマホやタブレット端末のように直感的な操作ができる大型タッチパネルの搭載や、よく使う機能のみを画面に表示する機能など、ユーザー視点での使いやすさが追求されており、誰でも簡単に操作できることも人気の理由の一つになっています。

リコーは全国にサービス拠点を400カ所以上設置していることが強みのメーカーで、コピー機・複合機にトラブルがあった際にも迅速に対応してくれます。
機種によっては24時間365日サポートを受けることができるため、万が一、夜間や休日にコピー機が故障しても安心です。
リコーのもう一つの強みは、1枚あたり1.0~3.0円の「モノクロ単価」と「モノカラー単価」を同額に設定してくれることです。
「モノカラー」とはブラックとブラック以外の1色(シアン、マゼンタ、イエロー)の2色だけを使った印刷のことで、1枚あたり約10~20円ほどする「カラー単価」よりも、かなりお得に印刷することができます。

ホワイト×ブラックの外観が印象的なコニカミノルタ複合機。少し古い情報ですが、2019年にはグッドデザイン賞も受賞しており、「デザイン性に優れたスタイリッシュな複合機」として認知されています。
複合機をお客様の目にとまる場所に設置する必要のある事業所やオフィス、店舗等から、コニカミノルタ複合機は大変人気があります。
単に「見た目の良さ」を追求したものではなく、「使いやすさ」も念頭にデザインされたもの。使い方マニュアルを見なくても、誰でも簡単に使えるようユニバーサルデザインの考え方を取り入れています。
印刷品質も安定しており、色味や文字の再現性を重視する現場でも評価されています。
ただし、価格はキヤノンやリコー、富士フイルム(ゼロックス)といった大手3社とほぼ同等で、安いとは言えません。

京セラは圧倒的な安さが強みのメーカーで、「とにかく安くコピー機を購入したい」場合におすすめです。
価格の安さが評価され、市場シェアでは4位を獲得しています。
コピー機・複合機の本体価格相場では、キヤノンやリコー、富士フイルムビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)の3大メーカーと比べて、京セラのコピー機・複合機は条件によっては数十万円単位で安くなるケースもあります。
カウンター料金が他メーカーより安いことも特徴。カウンター料金相場はモノクロ約1.0円/枚、カラー約10円/枚ですが、京セラのカウンター料金の相場はモノクロ約0.6円、カラー約6円です。
北村豊貴

大企業や印刷枚数が多いオフィスから人気の高い富士フイルムビジネスイノベーション(旧 富士ゼロックス)のコピー機・複合機は、色味の再現性が高く、最大1200×2400dpiの書き込み解像度により、文字や線、グラデーションなどを正確に再現します。
発色の良さも好評で、色味を重視するデザイン事務所などでも活躍しています。
全国に260カ所以上あるサービス拠点を活かした保守体制にも定評があり、印刷品質とサポート面を重視したいなら、富士フイルムビジネスイノベーション(旧 富士ゼロックス)がおすすめです。

シャープのコピー機・複合機は、「耐久性の高さ」と機械が苦手な方でも簡単に操作できる「操作性の高さ」が強みで、セブンイレブンとセイコーマート以外のほとんどのコンビニで導入されています(セブンイレブンは富士、セイコーマートは京セラ)。
シャープは、部門別での売上が分からないため、今回の市場シェアのランキングには入っていませんが、全国のコンビニに導入されている実績などを踏まえると、一定の導入実績を持つメーカーといえます。
画質やサポート面では、他メーカーにやや劣る部分もありますが、市場シェアが高いメーカーよりもコンパクトな本体サイズかつ比較的低価格で購入できるため、小規模オフィスや、操作の分かりやすさを重視したい場合に向いています。
コピー機・複合機の市場シェアでは、キヤノン・リコー・コニカミノルタといったメーカーが上位を占めています。ただし、シェアの順位は調査元や集計条件によって前後するため、あくまで参考情報として捉えるのが適切です。
重要なのは「シェアが高いかどうか」よりも、自社の使い方に合ったメーカー・機種を選べているかどうかです。
各メーカーの特徴を整理すると、以下のような傾向があります。
このように、どのメーカーにも明確な強みがあり、「一番良いメーカー」は用途によって変わります。
北村豊貴
【関連記事】コピー機・複合機メーカー10社比較

最後に当サイト「コピー機価格診断ドットコム」をご紹介します。コピー機価格診断ドットコムでは、お客様が販売店と直接やり取りする必要はありません。
まずお客様からお問い合わせをいただくと、当サイトが提携している複数の販売店に見積を依頼します。その中から安い販売店の見積書を取り寄せ、メールにてお客様へお届けします。
ご利用のメリット
また、お客様の許可なく販売店にお客様の連絡先(電話番号、メールアドレス)を伝えることはございませんので、販売店からしつこい営業を受ける心配はありません。
コピー機導入にかかるコストを抑えたい方に、安心してご利用いただけるサービスです。
当サイトのサービス内容については「コピー機価格診断ドットコムとは?」記事もご参照ください。
なお当サイトでは、現在ご利用中の複合機リース料金&カウンター料金が適正価格かどうか無料で診断いたします。「コスト見直しのきっかけ」「ぼったくり商法の回避」にもつながりますので、ぜひお気軽にご相談ください。