Published at2021年10月18日
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コピー機・複合機のメーカーとして、リコーやキヤノン、富士フイルムビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)などが知られていますが、実際の市場シェアのランキングではどのメーカーが上位なのでしょうか?
今回は、コピー機・複合機の市場シェアランキングと、市場シェアが大きいメーカーを選ぶ5つのメリット、さらに市場シェアが大きいメーカーの特徴を紹介します。
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コピー機・複合機メーカーの市場シェアのランキングは以下の通りです。
※東洋経済新聞社データにより作成。世界シェア。
2024年最新情報によると、1位キヤノン、2位リコー、3位はコニカミノルタ、4位は京セラ、そして5位に富士フイルム(ゼロックス)とシャープが入っています。上記は世界シェアですので国内シェアとは異なりますが、国内でも見聞きする日本メーカーが上位を占めております。(※複合機の国内シェアは未発表)
斜陽産業と揶揄されることもある複合機業界。2023年5月にはリコーと東芝テックが協業を発表し、そして2024年4月にはコニカミノルタと富士フイルム(ゼロックス)が同じく協業を発表しています。
具体的にどのような協業の形になるのか?は未知数ですが、開発分野等での協力体制により、無駄をなくした効率的な商品の提供を目指していると推測されます。
こういった協業の動きが市場シェアにどのように影響を及ぼしていくのか、注力していきましょう。
さて、市場シェアが私たち消費者の複合機選びにどのような関係性があるのか?ですが、やはり「市場シェアが大きいメーカーの複合機を選ぶ」ことにはメリットがあります。
市場シェアが大きいメーカーのコピー機を選ぶメリットは以下の5つです。
5つのメリットについて、1つずつ具体的に見ていきましょう。
市場シェアが大きいメーカーは、保守拠点が多い傾向にあるので、トラブルや不具合が起きた際にも迅速に対応してもらうことが可能です。
コピー機が故障して印刷ができなくなってしまうと、業務が止まってしまうリスクがあるので、サポート面を重視してメーカーを選ぶことはとても重要なポイントです。
見積をもらう際に「サービス拠点の住所」や「何分くらいでトラブルの対応をしてもらえるか?」などを確認しておくと安心です。できるだけ会社に近い拠点を選び、1~2時間以内のトラブル解消を想定できると良いでしょう。
市場シェアが大きいメーカーでは、中古のコピー機・複合機の数や種類も豊富に出回っているので、発売されたばかりの新品複合機でも安く購入できる可能性が高いと言えます。
「性能やサポートが充実している機種が良いが、価格を重視して購入したい」という場合は、シェアの大きいメーカーの中古機を検討することもおすすめです。
販売の経験値が高い=シェアが大きいメーカーは、値引き交渉などにも柔軟に対応してくれます。
できるだけ安く複合機を導入したい場合におすすめしたい方法が「相見積を取ること」です。相見積を取ると、メーカー同士を競わせることができるので、リース料金やカウンター料金を安くできる可能性が格段に高まります。
複合機を導入する場合は、できるだけ複数社から見積を取るようにしましょう。
▼関連記事:カウンター料金を安く契約する方法
市場シェアが大きいメーカーは、導入実績も豊富なので、実際にコピー機・複合機を導入した方の口コミなどを参考にして選べる点も魅力的です。
複数の口コミを参考にすることで、業務内容に合わせたコピー機の使用感などをイメージすることができ、より理想に近い機種を導入できます。
また、メーカー側もたくさんのユーザーの声を反映できるため、誰でも使いやすい機種の開発や保守サービスの向上に繋げることができます。
複合機を複数の企業に導入した事例やソリューション事例も豊富な市場シェアが大きいメーカーは、業務内容に合わせて質の高い提案をしてくれます。
キヤノンやリコー、富士フイルムビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)の公式ホームページでは、導入・ソリューション事例を紹介しているので、気になる方は参考にしてみてください。
コピー機・複合機の市場シェアが大きいメーカーの特徴を紹介します。
キヤノンは市場シェアも大きく、信頼性の高いメーカーで「印刷品質の高さ」と「使いやすさ」が強みです。
キヤノン独自のカメラ開発技術が活かされたコピー機・複合機は、高品質な色味を実現しており、細かな線などの印刷も得意です。そのため、資料だけではなく、ポスターやデザイン印刷、CADで製作した図面印刷など、幅広い用途で利用されています。
また、スマホやタブレット端末のように直感的な操作ができる大型タッチパネルの搭載や、よく使う機能のみを画面に表示する機能など、ユーザー視点での使いやすさが追求されており、誰でも簡単に操作できることも人気の理由の一つになっています。
リコーは全国にサービス拠点を400カ所以上設置していることが強みのメーカーで、コピー機・複合機にトラブルがあった際にも迅速に対応してくれます。
さらに、機種によっては24時間365日サポートを受けることができるので、万が一、夜間や休日にコピー機が故障しても安心です。
リコーのもう一つの強みは、1枚あたり1.0~3.0円の「モノクロ単価」と「モノカラー単価」を同額に設定してくれることです。
「モノカラー」とはブラックとブラック以外の1色(シアン、マゼンタ、イエロー)の2色だけを使った印刷のことで、1枚あたり約10~20円ほどする「カラー単価」よりも、かなりお得に印刷することができます。
市場シェアが高い『3強』のキヤノンや富士フイルムビジネスイノベーション(旧 富士ゼロックス)と比較をすると、コスト面で優秀なので、低コストで導入したい場合にもおすすめできるメーカーだと言えます。
ホワイト×ブラックの外観が印象的なコニカミノルタ複合機。少し古い情報ですが、2019年にはグッドデザイン賞も受賞しており、「デザイン性に優れたスタイリッシュな複合機」として認知されています。
複合機をお客様の目にとまる場所に設置する必要のある事業所やオフィス、店舗等から、コニカミノルタ複合機は大変人気があります。
また、単に「見た目の良さ」を追求したものではなく、「使いやすさ」も念頭にデザインされたもの。使い方マニュアルを見なくても、誰でも簡単に使えるようユニバーサルデザインの考え方を取り入れています。
印刷品質も「コニカ品質」と称賛されており、とてもきれいに印刷できます。
ただし、価格はキヤノンやリコー、富士フイルム(ゼロックス)といった大手3社とほぼ同等で、安いとは言えません。
京セラは圧倒的な安さが強みのメーカーで、「とにかく安くコピー機を購入したい」場合におすすめです。
価格の安さが評価され、市場シェアでは4位を獲得しています。
コピー機・複合機の本体価格相場では、キヤノンやリコー、富士フイルムビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)の3大メーカーと比べて、京セラのコピー機・複合機は約40~100万円ほど安い相場となっています。
また、カウンター料金が他メーカーより安いことも特徴で、一般的な相場がモノクロ約1.0~3.0円、カラー約10~20円のところを、京セラではモノクロ約0.6円、カラー約6円で契約することができます。
ただし、価格が安い代わりに、他メーカーよりもサポート面で劣る点もあるので、保守やサポートを重視したい場合は、市場シェアが高い3大メーカーのコピー機・複合機を選んだ方が無難です。
大企業や印刷枚数が多いオフィスから人気の高い富士フイルムビジネスイノベーション(旧 富士ゼロックス)のコピー機・複合機は、色味の再現性が高く、1200x2400dpiの書き込み解像度を実現することで、文字や線、グラデーションなどを正確に再現します。
発色の良さも好評で、色味を重視するデザイン事務所などでも活躍しています。
また、全国に260カ所以上あるサービス拠点を活かした保守体制にも定評があり、印刷品質とサポート面を重視したいなら、富士フイルムビジネスイノベーション(旧 富士ゼロックス)がおすすめです。
シャープのコピー機・複合機は、「耐久性の高さ」と機械が苦手な方でも簡単に操作できる「操作性の高さ」が強みで、セブンイレブンとセイコーマート以外のほとんどのコンビニで導入されています(セブンイレブンは富士、セイコーマートは京セラ)。
シャープは、部門別での売上が分からないの
画質やサポート面では、他メーカーにやや劣る部分もありますが、市場シェアが高いメーカーよりもコンパクトな本体サイズかつ比較的低価格で購入できるので、小規模オフィスへの導入やコストを重視したい場合におすすめできるメーカーです。
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