Published at2021年10月31日
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この記事では、キヤノンの複合機・コピー機の価格相場や保守、機能について解説します。
▼この記事で分かること
キヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」の導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
まず、キヤノンの複合機・コピー機の特徴を解説します。
日本を代表する光学メーカーの1社であるキヤノンは、世界的なグローバル企業であると同時に事業の多角化を行っている企業です。
キヤノンにとってプリンティング事業はコア事業であり、富士フイルム(ゼロックス)やリコーとともにオフィス向け複合機・コピー機の市場シェア上位を占めます。
キヤノンの主力機はA3カラー複合機の「imageRUNNER(イメージランナー)」。低速~高速までバランスよく取り揃えています。が、高速機分野では富士フイルム(ゼロックス)に溝を開けられており、キヤノンのターゲット市場は「印刷ボリュームの多い中規模企業」です。
キヤノン機は「高精細な印刷」や「操作性の良さ」が高く評価されており、多くの企業におすすめできる複合機と言えます。
▼キヤノン複合機の特徴
キヤノン複合機・コピー機の主力商品であるA3カラー複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」の比較表を掲載します。
なお、選び方の基本は自社の「月間印刷枚数」です。今回は、月間印刷枚数ごとにおすすめの機種を比較します。
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント | FAX | スキャン | 自動両面 | トレイ | |
imageRUNNER C3222F | 22枚/分 | ○ | ○ | ○ | ○ | 4段+手差し |
月間印刷枚数が2,000枚以下の事業所には、imageRUNNER C3222Fがおすすめです。
キヤノンのA3カラー複合機の中ではエントリー機に位置するimageRUNNER C3222F。印刷速度は22枚/分と遅めですが、コピー・プリントだけでなくFAX・スキャン・自動両面印刷機能とオフィス用複合機としてほしい機能が全て標準装備されています。
エントリー機でありながら、トレイも4段(640枚×4段)+手差し(120枚)を装備。他メーカーのエントリー機ではなかなかみられない充実した機能です。
>>>詳しくは、「【キヤノンiR C3222F価格】リース料・カウンター料金」記事参照
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント | FAX | スキャン | 自動両面 | 無線LAN | |
iR-ADV DX C3826F | 26枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
iR-ADV DX C3830F | 30枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | |
iR-ADV DX C3835F | 35枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 |
※◎=1パス両面自動印刷
月間印刷枚数が2,000枚以上になる事業所には、「iR-ADV DX C3800シリーズ」がおすすめです。「iR-ADV DX C3800シリーズ」には、印刷速度別に3つのタイプがあります。
iR-ADV DX C3826Fは、26枚/分の印刷速度で、月間印刷枚数3,000枚程度の事業所におすすめできます。低速機ながらもコピー・プリント・FAX・スキャン・自動両面印刷機能とフル装備です。
月間印刷枚数が4,000枚を超える月がある場合は、印刷速度30枚/分のiR-ADV DX C3830Fや35枚/分のiR-ADV DX C3835Fがおすすめです。この2機種は、1パス両面自動印刷機能を備えています。
>>>詳しくは、「【iR-ADV DX C3826F / C3830F / C3835F価格】キヤノン」記事参照
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント | FAX | スキャン | 自動両面 | 無線LAN | |
iR-ADV DX C5840F | 40枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | |
iR-ADV DX C5850F | 50枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | |
iR-ADV DX C5860F | 60枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | |
iR-ADV DX C5870F | 70枚/分 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 |
月間印刷枚数が10,000枚~25,000枚程度の事業所には、印刷速度が40枚/分以上の「iR-ADV DX C5800シリーズ」をおすすめします。いずれもコピー・プリント・FAX・スキャンが付帯し、さらに1パス両面自動印刷機能も付いています。
>>>詳しくは、「【iR-ADV DX C5840F / C5850F / C5860F 等 価格】キヤノン」記事参照
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント | FAX | スキャン | 自動両面 | 無線LAN | |
iR-ADV C7765 | カラー60枚/分・モノクロ65枚/分 | 〇 | ▲ | 〇 | ◎ | 〇 | |
iR-ADV C7770 | カラー65枚/分・モノクロ70枚/分 | 〇 | ▲ | 〇 | ◎ | 〇 | |
iR-ADV C7780 | カラー70枚/分・モノクロ80枚/分 | 〇 | ▲ | 〇 | ◎ | 〇 |
※自動両面印刷の◎=1パス
常時、大量印刷する事業所には、「iR-ADV C7700シリーズ」がおすすめです。
iR-ADV C7700シリーズは、iR-ADV C5800シリーズの高速機と印刷速度はほとんど変わりませんが、連続複写枚数が9,999枚と多く、大量印刷にも耐えうるスペックを備えています。ただし、FAX機能に関してはオプション対応になります。
>>>詳しくは、「【iR-ADV DX C7765/C7770/C7780価格】キヤノン」記事参照
ここからはキヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」の価格相場を公開します。
オフィス用の複合機・コピー機にはメーカーが指定する「標準価格」はありますが、実際の販売価格は標準価格を大幅に下回ります。キヤノン複合機も例外ではなく、本体標準価格100万円のコピー機の場合、60~70万円程度まで実際の売値(相場)は下がります。
▼キヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」の価格相場
印刷速度 | 商品名 | 価格相場 |
22枚/分 | iR C3222F | オープン価格 |
26枚/分 | iR-ADV DX C3826F | 約81万円 |
30枚/分 | iR-ADV DX C3830F | 約99万円 |
35枚/分 | iR-ADV DX C3835F | 約108万円 |
40枚/分 | iR-ADV DX C5840F | 約126万円 |
50枚/分 | iR-ADV DX C5850F | 約150万円 |
60枚/分 | iR-ADV DX C5860F | 約162万円 |
70枚/分 |
iR-ADV DX C5870F | 約180万円 |
カラー60枚/分、モノクロ65枚/分 | iR-ADV DX C7765 | 約180万円 |
カラー65枚/分、モノクロ70枚/分 | iR-ADV DX C7770 | 約198万円 |
カラー70枚/分、モノクロ80枚/分 | iR-ADV DX C7780 |
約228万円 |
キヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」の価格は、同スペック他社複合機と比較して安いのでしょうか?それとも高いのでしょうか?キヤノン複合機iR-ADV DX C3826Fと他社同型機の価格相場を比較します。
▼bizhub C250 i/C250 iSと他社同型機の価格相場を比較
メーカー | 商品名 | モデル名 | 価格相場 |
富士フイルム(ゼロックス) | Apeos C2570 | Model-P | 約89万円 |
Model-PFS | 約130万円 | ||
リコー | RICOH IM C2510 | 約73万円 | |
RICOH IM C2510F | - | 約96万円 | |
キヤノン | iR-ADV DX C3826F | - | 約81万円 |
シャープ | BP-60C26 | - | 約77万円 |
コニカミノルタ |
bizhub C250 i | - | 約75万円 |
bizhub C250 iS | - | 約85万円 | |
京セラ | TASKalfa 2554ci | - | 約74万円 |
キヤノン複合機iR-ADV DX C3826Fの価格相場は、約81万円です。キヤノン複合機iR-ADV DX C3826Fの価格は、他社複合機と比較すると「標準的」と言えます。
ただ、他社複合機の中には、無線LANやFAX、自動両面印刷がオプション設定というものも多数あります。キヤノン複合機iR-ADV DX C3826Fには、全て標準搭載されていますので、他社複合機よりもお得です。
次に、キヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」のリース料金相場について確認しましょう。リース料金相場はリース料率やリース期間に左右されますが、ここでは5年リースで1.9%のリース料率として換算します。
▼キヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」のリース料金相場
印刷速度 | 商品名 | リース料金相場 |
22枚/分 | iR C3222F | 要問合せ |
26枚/分 | iR-ADV DX C3826F | 約15,400円 |
30枚/分 | iR-ADV DX C3830F | 約18,800円 |
35枚/分 | iR-ADV DX C3835F | 約20,500円 |
40枚/分 | iR-ADV DX C5840F | 約23,900円 |
50枚/分 | iR-ADV DX C5850F | 約28,500円 |
60枚/分 | iR-ADV DX C5860F | 約30,800円 |
70枚/分 |
iR-ADV DX C5870F | 約34,200円 |
カラー60枚/分、モノクロ65枚/分 | iR-ADV DX C7765 | 約34,200円 |
カラー65枚/分、モノクロ70枚/分 | iR-ADV DX C7770 | 約37,600円 |
カラー70枚/分、モノクロ80枚/分 | iR-ADV DX C7780 |
約43,300円 |
なお、一般的な複合機のリース料金相場は、以下の通りです。
▼コピー機・複合機リース料金相場【印刷速度別】
印刷速度 | 最適な月間の印刷枚数 | 月額リース料金の目安 |
---|---|---|
20枚機(20枚/分) | 2,000枚以下 | 11,000円 |
25枚機(25枚/分) | 1,000~3,000枚程度 | 16,000円 |
30枚機(30枚/分) | 3,000~6,000枚程度 | 18,000円 |
40枚機(40枚/分) | 6,000~10,000枚程度 | 22,000円 |
50枚機(50枚/分) | 10,000枚以上 | 23,000円 |
>>>詳しくは、「複合機・コピー機のリース料金相場」記事参照
キヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」のリース料金相場は、26枚機で15,400円程度です。他社の25枚機複合機のリース料金相場は16,000円程度ですので、リース料金に関しても相場並みと言えます。
価格相場・リース料金相場ともに「標準的」なキヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」ですが、カウンター料金相場は他社より高めです。
【キヤノン複合機のカウンター料金相場】
カラー12円/枚・モノクロ1.2円/枚
なお、その他の複合機メーカーのカウンター料金相場は以下の通りです。
▼メーカー別!複合機・コピー機のカウンター料金相場
カウンター料金相場 | カラー7円/枚~
モノクロ0.7円/枚~ |
カラー10円/枚~
モノクロ1.0円/枚~ |
カラー12円/枚~
モノクロ1.2円/枚~ |
メーカー名 |
|
|
|
>>>詳しくは、「複合機・コピー機のカウンター料金相場」記事参照
カウンター料金に関しては、「月間印刷枚数が多い」「キヤノンの保守拠点と事業所が近い」「本社と支社数社をまとめてキヤノン複合機で揃えている」などの条件次第で安くなります。
カウンター料金は複合機・コピー機のランニングコストを節約する肝です。導入する際には、リース料金だけでなくカウンター料金もしっかり確認しましょう。
ここからは、キヤノン複合機・コピー機の評判・評価について確認します。
出典:キヤノン公式
キヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」は、カラーとモノクロ、どちらも印刷品質が非常に高いと好評です。
デザイン業や建築関係など、繊細な色再現や階調性を求める事業所からの引き合いが多いのがキヤノン機の特徴。
防汚コートガラスやスジ補正など、高品位なスキャン技術を補佐する技術も搭載されています。
出典:キヤノン公式
キヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」の操作性の良さには定評があります。
キヤノンは古くからカメラや電卓などコンシューマー製品を扱ってきました。その技術をコピー機にも転用させ、機械が苦手な人でも使いやすいタッチパネルを開発。
説明書なしで感覚で操作できるタッチパネルは多くのユーザーに好評です。
出典:キヤノン公式
キヤノンはオフィスのDX化支援のためのツールが充実しています。キヤノンは統合文書ソフトとして「imageWARE(イメージウエア)」を持っています。
「imageWARE(イメージウエア)」はキヤノンの複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」と連携することで、オフィスの一連のドキュメントワークをサポートします。
「imageWARE(イメージウエア)」では、机の上の書類を全て同じ画面で一括管理するイメージで使えるため、文書の電子化を推進します。
キヤノンのコピー機・複合機の市場シェアは、富士フイルム(ゼロックス)、リコーに次いで第3位です。シェア上位3社とも、保守拠点数は充実しています。
拠点が地方にある事業所でも、キヤノン複合機なら保守の心配をすることなく安心して導入できます。ただし、当サイトが独自に調査中のキヤノン保守の口コミ評価では総合満足度3.8点/5点満点中でした。
他メーカーの保守満足度の平均値は4.2点/5点満点中でしたので、キヤノンの保守に対する満足度は若干低いと言えます。口コミなどを参考に、メーカーを選びましょう。
それでは次にキヤノン複合機が向いている企業の特徴を5つお伝えします。
▼キヤノン複合機が向いている企業の特徴5選
高精細な印刷画質が魅力のキヤノン複合機。デザイン系や建築系など印刷の品質を保つ必要がある業態にはキヤノン複合機がおすすめです。また、キヤノン複合機は操作性も非常に良いため、「機械操作を苦手とする職員がいる」オフィスにも向いています。
キヤノンの「imageWARE(イメージウエア)」をキヤノン複合機「imageRUNNER(イメージランナー)」と連携させることで、オフィスのDX化も促進できます。キヤノンは保守拠点数も多いため、地方に拠点を置く事業所でもトラブルなく運用できるでしょう。
なお、今まで別のメーカーの複合機を使っていた場合はキヤノン複合機をより安く導入できる可能性が高いです。ぜひ一度、ご相談ください。
次に、キヤノン複合機が向いていない企業の特徴を2つお伝えします。
▼キヤノン複合機が向いていない企業の特徴2選
キヤノン複合機には高速印刷機もありますが、常時大量印刷する企業には富士フイルム(ゼロックス)の高速印刷機や、コピー機ではなく印刷機(例:理想科学の「リソグラフ」など)のほうが向いている可能性があります。
また、キヤノンの魅力は画質ですが、画質にそれほどこだわらない場合は、敢えてキヤノンを選ぶ必要はありません。「安さ」にこだわるなら、京セラがおすすめです。京セラ複合機は、業界でも「爆安メーカー」として知られており、同スペックの機種でもかなり安く導入できます。
それでは最後に、キヤノン複合機・コピー機の導入事例をご紹介します。今回ご紹介するのはiR-ADV DX C3826Fの2つの事例です。
こちらは他社様で見積もりをとられた後、当サイトへ「適正価格でしょうか?」とご相談があった事例です。リース料金とカウンター料金ともにおおむね相場どおりですので「適正価格と考えられます」とご回答いたしました。
ただ、お客様としては「もう少し安くなるのではないか?」と考えられており、「他の安い販売店を紹介してくれないか?」とご依頼がありました。
この事例の場合、既に他社様で見積もりをとられていましたので、当サイトから新たにキヤノン機をご案内することはできませんでした。よって、富士フイルム(ゼロックス)の同型機種Apeos C2570をご案内させていただきました。
【参考】Apeos C2570の事例
「月々のリース料金を下げたい」「カラーの印刷はほとんどしない」とのご希望でしたので、カラーのカウンター料金は相場より若干高めに設定されています。
なお、この事例では京セラ機も同時にご提案させていただきました。5年リースで8,000円/月、カウンター料金は7円と0.7円という破格の安さでした。
こちらは最初から当サイトへ相見積もりのご依頼をいただいた事例です。販売店からは、相場よりもずっと安い金額で提案されてきました。
相見積もりにかけるということで、業者間の価格競争が起きたようです。また、月間の印刷枚数やお客様の事業所所在地など、様々な要件でこの金額が導き出されています。見積もりは無料でお取りできますので、キヤノン機を安く導入したい方はぜひお問合せください。
今回は、キヤノン複合機の価格相場や保守、特徴をお伝えしました。
キヤノン複合機を安く導入したいなら、相見積もりをとるのがおすすめです。相見積もりをとることで、確実に複合機導入費用は安くなります。ぜひお問合せください。