Published at2025年4月24日
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富士フイルム(ゼロックス)とリコーは国内のオフィス向け複合機市場で高い導入実績を持つ、代表的なメーカーです。
宇宙人
北村豊貴
それぞれの特長を整理しながら、どのような使い方に、どちらのメーカーが向いているのかを見ていきます。
| この記事の監修者 北村 豊貴 Atsuki Kitamura ![]() |
OA機器販売店で複合機営業を担当し、中小企業から大手法人まで数百社以上の契約・導入を経験。 業界の課題解決を志し、2023年「コピー機価格診断ドットコム」の立ち上げを機に、見積診断や価格交渉を開始。 これまでに累計140社の価格診断を実施(2025年9月現在)。営業現場で培った実務ノウハウと、金融・OA機器メディアでの執筆実績を基に、透明性あるコピー機導入とコスト削減を支援している。 |
目次

富士フイルム(ゼロックス)とリコーのコピー機について、価格・性能・保守体制といった主要なポイントを相対的に比較しました。
※以下の評価は、当サイトに寄せられた相談内容や導入事例、販売店へのヒアリングをもとにした傾向を整理したものです。
| 富士フイルム(ゼロックス) | リコー | |
| 価格 | 〇 | △ |
| 印刷品質 | ◎ | 〇 |
| 操作性 | ◎ | 〇 |
| 耐久性 | ◎ | 〇 |
| 保守力 | ◎ | ◎ |
宇宙人
北村豊貴
印刷品質や操作性、耐久性といった機能面では、どちらも業務用として十分に高い水準にありますが、カラー印刷の再現性や操作画面の分かりやすさといった点では、富士フイルム(ゼロックス)を評価する声が多いのが特徴です。
保守体制については、両メーカーとも全国対応のサポート網を持っており、優劣はつけにくい項目といえるでしょう。
本記事では、「価格」「性能」「保守」の3つの観点から、富士フイルム(ゼロックス)とリコーのコピー機を詳しく比較していきます。
まずは富士フイルム(ゼロックス)とリコーの複合機の価格を比較します。
今回は、小規模事業者向けのコピー機として導入実績の多い「Apeos C2561 (Model-PFS-2T)」「Apeos C2571 (Model-PFS) 」「RICOH IM C2510F」の3機種を例に見ていきます。※いずれも25枚機
以下は、3機種の標準価格(定価)・市場価格相場・月額リース料金相場をまとめたものです。
◆標準価格、市場価格相場、月額リース料金相場
| 標準価格(定価) | 価格相場 | 月額リース料金相場 | |
| Apeos C2561 (Model-PFS-2T) | 1,730,000円 | 約103万円 | 約19,400円/月 |
| Apeos C2571 (Model-PFS) | 2,383,000円 | 約143万円 | 約26,700円/月 |
| RICOH IM C2510F | 1,250,000円 | 約99万円 | 約 18,500円/月 |
3機種の価格相場を比較すると、いずれも標準価格(定価)より6割程度安くなっています。価格相場だけをみると、3機種の中ではリコーの「RICOH IM C2510F」が最安です。月額リース料金相場も富士フイルム(ゼロックス)2機種より「RICOH IM C2510F」が低めとなっています。
ただし、上記はあくまで相場のため、実際の導入価格は販売店・契約条件・導入時期によって大きく変わります。相場よりも安い条件で提供できる販売店が存在するのも事実です。
以下は、当サイト調べによる富士フイルム(ゼロックス)複合機の最安価格です。
◆富士フイルム(ゼロックス)の方が安くなるケースもある
| 価格相場(※最安) | 月額リース料金相場(※最安) | |
| Apeos C2561 (Model-PFS-2T) | 約70万円 | 約13,000円/月 |
| Apeos C2571 (Model-PFS) | 約90万円 | 約17,000円/月 |
当サイトの調査では、富士フイルム(ゼロックス)の一部機種について、場価格相場よりもさらに低い条件で導入できるケースが確認されています。
富士フイルム(ゼロックス)は代理店に販売を委ねる営業スタイルを採用しています。そのため、代理店ごとに価格設定の裁量があり、中には定価の35~38%程度で販売している代理店が存在するのも事実です。
一方で、リコーは大手企業への販売や官公庁といった大口取引を中心とした販売戦略を取っています。
そのため、小規模事業者向けでは大幅な値引きが出にくい傾向があり、メーカー直販の比率が高く、代理店の数も限られています。
リコーはメーカー直販がほとんどで、代理店の数も限られます。リコーの代理店を代表するのが「大塚商会」ですが、コピー機Gメンの「大塚商会のコピー機は高い&営業がしつこい!?ユーザーからの相談内容を公開!「私は買うべきでしょうか?」の疑問に即答!」記事にあるように、当サイトへも価格や営業スタイルに関する相談が寄せられている状況です。
北村豊貴
富士フイルム(ゼロックス)とリコーのカウンター料金相場は共に、カラー12円/枚・モノクロ1.2円/枚です。
ただし、リコーは「モノカラー印刷(二色印刷)」に対応しています。モノカラー印刷を利用することでフルカラー印刷よりもカウンター料金が抑えられる点が大きな特長です。
一方、富士フイルム(ゼロックス)の複合機はモノカラー印刷には対応していません。
◆カウンター料金相場
| 富士フイルム(ゼロックス) | リコー | |
| カラー | 12円/枚 | 12円/枚 |
| モノクロ | 1.2円/枚 | 1.2円/枚 |
| モノカラー(二色印刷) | – | 1.2円/枚 |
なお、「カラー12円/枚、モノクロ1.2円/枚」はあくまで相場です。「月間印刷枚数が多い」「複数台同時に導入した」「保守拠点からの距離が近い」などの諸条件によってカウンター料金が安くなることがあります。
また、カウンター料金も本体価格・リース料金同様、販売店による差が激しいです。
| 富士フイルム(ゼロックス) | リコー | |
| カラー | 8円/枚 | 10円/枚 |
| モノクロ | 0.8円/枚 | 1.0円/枚 |
| モノカラー(二色印刷) | × | 1.0円/枚 |
当サイトの調査では、富士フイルム(ゼロックス)では条件次第でカラー8円/枚、モノクロ0.8円/枚まで下がるケースも確認されています。
一方、リコーの場合はカラー10円/枚、モノクロ1.0円/枚が下限となるケースが多く、最安水準では富士フイルム(ゼロックス)のほうが有利になる場合があります。
北村豊貴
ここでは、3つの観点から富士フイルム(ゼロックス)とリコーのコピー機を比較します。
それぞれの特長を整理し、自社の業務内容に合った一台を見極めるための参考にしてください。

2024年1月〜2025年2月に実施した当サイト独自アンケートでは、発色の良さに関して、リコーよりも富士フイルム(ゼロックス)のほうが満足度が高い結果となりました。
富士フイルム(ゼロックス)のコピー機は、独自の画像処理技術やトナー制御により、色の再現性やグラデーション表現に定評があります。
特に印刷画質を重視するデザイン業や不動産業等では、仕上がりの安定感を評価する声が多いのが特徴です。
◆スキャン速度比較表
| 片面 | 両面 | |
| Apeos C2561 (Model-PFS-2T) | 55枚/分 | – |
| Apeos C2571 (Model-PFS) | 80枚/分 | 160枚/分 |
| RICOH IM C2510F | 80枚/分 | - ※ |
※RICOH IM C2510F=「ドキュメントフィーダー DF3140」装着の場合は両面スキャン機能無し。
富士フイルム(ゼロックス)のApeos C2561のスキャン速度は毎分55枚と同クラスの中ではやや控えめな数値です。
ただし、一般的なオフィス業務や、大量スキャンを日常的に行わない環境であれば、実用面で大きな不満が出ることは少ないでしょう。
一方、リコーのIM C2510Fと富士フイルム(ゼロックス)のApeos C2571は共に80枚/分と高水準のスキャン性能を備えています。Apeos C2571 (Model-PFS) は両面スキャンにも対応しており、スキャン業務が多い企業にはメリットの大きい機種です。
保守サポートについては、富士フイルム(ゼロックス)、リコーともに全国に保守拠点を持ち、対応力の高いメーカーです。
リコーは、訪問スピードや対応品質について評価する声が多いメーカーとして知られています。
一方、富士フイルム(ゼロックス)もオンラインサポートや定期点検などの体制が整っており、安定した運用を重視する企業から支持されています。
価格・画質・機能・保守体制を総合的に比較すると、条件が合う中小企業にとって、富士フイルム(ゼロックス)のコピー機は有力な選択肢のひとつといえます。
特に、
といったニーズがある場合、富士フイルム(ゼロックス)は検討する価値の高いメーカーです。
一方で、
といった場合には、リコーのコピー機が向いているケースもあります。
コピー機は、業務内容や契約条件によって最適解が変わる設備です。価格だけで判断せず、使い方・性能・保守体制を含めて比較することが重要といえるでしょう。
北村豊貴

最後に当サイト「コピー機価格診断ドットコム」をご紹介します。コピー機価格診断ドットコムでは、お客様が販売店と直接やり取りする必要はありません。
まずお客様からお問い合わせをいただくと、当サイトが提携している複数の販売店に見積を依頼します。その中から安い販売店の見積書を取り寄せ、メールにてお客様へお届けします。
ご利用のメリット
また、お客様の許可なく販売店にお客様の連絡先(電話番号、メールアドレス)を伝えることはございませんので、販売店からしつこい営業を受ける心配はありません。
コピー機導入にかかるコストを抑えたい方に、安心してご利用いただけるサービスです。
当サイトのサービス内容については「コピー機価格診断ドットコムとは?」記事もご参照ください。
なお当サイトでは、現在ご利用中の複合機リース料金&カウンター料金が適正価格かどうか無料で診断いたします。「コスト見直しのきっかけ」「ぼったくり商法の回避」にもつながりますので、ぜひお気軽にご相談ください。