Published at2021年10月31日
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この記事では、京セラ複合機・コピー機の価格相場や保守、機能について解説します。
▼この記事で分かること
京セラ複合機「TASKalfaシリーズ」の導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
まず、京セラ複合機・コピー機の特徴を解説します。
日本の大手電子機器・精密機器メーカーである京セラは、セラミック、半導体、太陽電池など様々な分野を得意としており、コピー機もコア事業の一つです。
京セラ複合機のシェア率は、リコー・キヤノンなどの上位強豪と比べると低く、コピー機としては馴染みのないメーカーかもしれませんが「低価格でコピー機を導入したい」という要望に対して真っ先に提案されるほど、価格面では優位性を持ったメーカです。
京セラ複合機・コピー機の主力商品は、A3カラー複合機の「TASKalfaシリーズ」。一昔前までは「安いけど、耐久性に難アリ」と言われていましたが、最近では長寿命化されたドラムにより耐久性は飛躍的に良くなりました。
ただ、印字レベルは富士フイルム(ゼロックス)やキヤノン、コニカミノルタといった「高精細複合機」を売りにしているメーカー品には及びません。また、保守に関しても大手3社ほどは手厚くないため、ダウンタイムを気にする場合は保守を比較検討項目に挙げておきましょう。
▼京セラ複合機の特徴
ここからは京セラ複合機「TASKalfaシリーズ」の価格相場を公開します。
オフィス用の複合機・コピー機にはメーカーが指定する「標準価格」はありますが、実際の販売価格は標準価格を大幅に下回ります。京セラ複合機も例外ではなく、それほど安くない販売店でも本体標準価格100万円のコピー機の場合、60~70万円程度まで実際の売値(相場)は下がります。
▼京セラ複合機「TASKalfaシリーズ」の価格相場
印刷速度 | 商品名 | 価格相場 |
24枚/分 |
TASKalfa2460ci+ | 約63万円 |
TASKalfa2470ci+ | 約69万円 | |
25枚/分 |
TASKalfa2554ci | 約78万円 |
35枚/分 | TASKalfa3554ci | 約84万円 |
40枚/分 | TASKalfa4054ci | 約104万円 |
50枚/分 | TASKalfa5054ci | 約124万円 |
60枚/分 | TASKalfa6054ci |
約151万円 |
70枚/分 | TASKalfa7054ci | 約171万円 |
65枚/分 | TASKalfa7353ci | 約207万円 |
75枚/分 | TASKalfa 8353ci | 約241万円 |
京セラ複合機「TASKalfaシリーズ」の価格は、同スペック他社複合機と比較して安いのでしょうか?それとも高いのでしょうか?京セラ複合機「TASKalfa2554ci」と他社同型機の価格相場を比較します。
▼「TASKalfa2554ci」と他社同型機の価格相場を比較
メーカー | 商品名 | モデル名 | 価格相場 |
富士フイルム(ゼロックス) | Apeos C2570 | Model-P | 約89万円 |
Model-PFS | 約130万円 | ||
リコー | RICOH IM C2510 | 約77万円 | |
RICOH IM C2510F | - | 約99万円 | |
キヤノン | iR-ADV DX C3926F | - | 約99万円 |
シャープ |
BP-40C26 | - | 約86万円 |
BP-60C26 | - | 約89万円 | |
BP-70C26 | - | 約99万円 | |
コニカミノルタ |
bizhub C251 i | - | 約91万円 |
京セラ | TASKalfa 2554ci | - | 約78万円 |
京セラの25枚機の価格相場は、約78万円です。京セラ複合機TASKalfa2554ciの価格は、他社複合機と比較してもかなり安いと言えます。リコーのIM C2510の価格が約77万円と京セラTASKalfa2554ciよりも安価ですが、リコーIM C2510より京セラTASKalfa2554ciのほうがスペックが充実しています。
なお、京セラの場合は、上記の一般的な価格相場よりも更に価格が下がることも多いため、上記の金額は「最低ライン」としてご認識ください。詳細は、「導入事例」にてお伝えいたします。
BTASKalfa2554ciBTASKalfa2554ciP-40TASKalfa2554ciC26P-40C26
次に、京セラ複合機「TASKalfaシリーズ」のリース料金相場について確認しましょう。リース料金相場はリース料率やリース期間に左右されますが、ここでは5年リースで1.9%のリース料率として換算します。
▼京セラ複合機「TASKalfaシリーズ」のリース料金相場
印刷速度 | 商品名 | 価格相場 |
24枚/分 |
TASKalfa2460ci+ | 約11,700円 |
TASKalfa2470ci+ | 約13,000円 | |
25枚/分 |
TASKalfa2554ci | 約14,800円 |
35枚/分 | TASKalfa3554ci | 約15,900円 |
40枚/分 | TASKalfa4054ci | 約19,700円 |
50枚/分 | TASKalfa5054ci | 約23,500円 |
60枚/分 | TASKalfa6054ci |
約28,600円 |
70枚/分 | TASKalfa7054ci | 約32,400円 |
65枚/分 | TASKalfa7353ci | 約39,300円 |
70枚/分 | TASKalfa 8353ci | 約45,000円 |
なお、一般的な複合機のリース料金相場は、以下の通りです。
▼コピー機・複合機リース料金相場【印刷速度別】
印刷速度 | 最適な月間の印刷枚数 | 月額リース料金の目安 |
---|---|---|
20枚機(20枚/分) | 2,000枚以下 | 11,000円 |
25枚機(25枚/分) | 1,000~3,000枚程度 | 16,000円 |
30枚機(30枚/分) | 3,000~6,000枚程度 | 18,000円 |
40枚機(40枚/分) | 6,000~10,000枚程度 | 22,000円 |
50枚機(50枚/分) | 10,000枚以上 | 23,000円 |
>>>詳しくは、「複合機・コピー機のリース料金相場」記事参照
京セラ複合機「TASKalfaシリーズ」のリース料金相場は、25枚機で14,800円程度です。他社の25枚機複合機のリース料金相場は18,000円程度ですので、リース料金に関しても「安い」と言えます。
なお、京セラ複合機の場合、25枚機=14,800円はそれほど安くない普通の販売店でも出せる金額です。販売力のある販売店なら、25枚機を8,000円/月程度で出せることも。詳細は後程、「導入事例」にてお伝えします。
価格相場・リース料金相場ともに「安い」京セラ複合機「TASKalfaシリーズ」ですが、カウンター料金相場も業界最安値です。
【京セラ複合機のカウンター料金相場】
カラー6円/枚・モノクロ0.6円/枚
なお、その他の複合機メーカーのカウンター料金相場は以下の通りです。
▼メーカー別!複合機・コピー機のカウンター料金相場
カウンター料金 | メーカー名 |
カラー6円/枚~ モノクロ0.6円/枚~ |
京セラ |
カラー8円/枚~ モノクロ0.8円/枚~ |
シャープ |
カラー10円/枚~ モノクロ1.0円/枚~ |
東芝テック ムラテック |
カラー12円/枚~ モノクロ1.2円/枚~ |
富士フイルム(ゼロックス) キャノン リコー コニカミノルタ |
カウンター料金に関しては、他メーカーの場合、交渉次第で更に下がる可能性もあります。が、京セラの場合は最初から「本気の価格」を提示してきますので、カラー6円/枚・モノクロ0.6円/枚より下がることは稀です。
ただ、中には「カラー5円/枚・モノクロ0.6円/枚」や「カラー4円/枚・モノクロ0.6円」といった事例もあります。
また、京セラの場合、モノクロ印刷とモノカラー印刷のカウンター料金が同じ、という強みもあります!モノカラー印刷とは、黒とあと1色で印刷する「2色印刷」のこと。
「2色印刷のカウンター料金=モノクロ印刷のカウンター料金」ということです!
京セラ複合機・コピー機の主力商品であるA3カラー複合機「TASKalfaシリーズ」の比較表を掲載します。
なお、選び方の基本は自社の「月間印刷枚数」です。今回は、月間印刷枚数ごとにおすすめの機種を比較します。
京セラ複合機は2021年に新機種が発売されました。いまだに旧機種(TASKalfa 2553ci等)も現役機種として販売されていますが、現状、主力機は新機種の「TASKalfa 2554ci」等です。また、24枚機も2024年3月に新機種が発売されています。よって、ここでは新機種を中心にご紹介します。
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント | FAX | スキャン | 自動両面 | タッチパネルサイズ | トレイ | |
TASKalfa2460ci | 24枚/分 | 〇 | ▲ | 〇 | 〇 | 4.3インチ | 1段+手差し | |
TASKalfa2470ci | 24枚/分 | 〇 | ▲ | 〇 | 〇 | 7インチ | 1段+手差し |
月間印刷枚数が2,000枚以下の事業所でコンパクトな複合機がいいなら、24枚機の「TASKalfa2460ci+/2470ci+」がおすすめです。
TASKalfa2460ci+とTASKalfa2470ci+の違いはタッチパネルサイズ。TASKalfa2460ci+のタッチパネルサイズは4.3インチですが、TASKalfa2470ci+は7インチあります。
両者ともFAXはオプションですが、スキャンと自動両面印刷機能は標準搭載されています。ただし、トレイは1段+手差しですので、必要ならオプションで追加しましょう。
【関連記事】【TASKalfa 2460ci+ / 2470ci+の価格】京セラのリース料・カウンター料金
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント/スキャン/自動両面 | FAX/インターネットFAX | 無線LAN | トレイ |
TASKalfa2554ci | 25枚/分 | 〇 | ▲ | ▲ | 2段+手差し |
TASKalfa3554ci | 35枚/分 | 〇 | ▲ | ▲ | 2段+手差し |
月間印刷枚数2,000~6,000枚程度なら25枚機のTASKalfa2554ciか、35枚機のTASKalfa3554ciがおすすめです。
いずれもコピー・プリント・スキャン・自動両面印刷機能は標準搭載されています。FAXやインターネットFAX、無線LANが必要な場合は、オプションで追加しましょう。
給紙トレイも2段+手差しの合計765枚相当が標準搭載されていますので、一般的なオフィスなら充分でしょう。
なお、自動両面印刷機能に関してはオプションで高速機や1パスタイプに変更も可能です。
【関連記事】【TASKalfa 2554ci / 3554ciの価格】京セラのリース料・カウンター料金
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント/スキャン/自動両面 | FAX/インターネットFAX | 無線LAN | トレイ |
TASKalfa4054ci | 40枚/分 | 〇 | ▲ | ▲ | 2段+手差し |
TASKalfa5054ci | 50枚/分 | 〇 | ▲ | ▲ | 2段+手差し |
月間印刷枚数が1万~1.5万枚程度の事業所には、40枚機のTASKalfa4054ciか、50枚機のTASKalfa5054ciがおすすめです。
低速機同様、中速機もコピー・プリント・スキャン・自動両面印刷機能が標準搭載されています。自動両面印刷機能については、低速・高速・1パスとオプション設定で選べます。高速スキャンが必要な場合は、1パスタイプをおすすめします。
また、給紙トレイも2段で不足するようなら、さらに2段追加できます。フィニッシャーもオプションにはなりますが、充実したラインナップです。
【関連記事】【TASKalfa 4054ci / 5054ci / 6054ci 等 価格】京セラのリース料・カウンター料金
商品名 | 印刷速度 | コピー/プリント/スキャン/自動両面 | FAX/インターネットFAX | 無線LAN | トレイ |
TASKalfa6054ci | 60枚/分 | 〇 | ▲ | ▲ | 2段+手差し |
TASKalfa7054ci | 70枚/分 | 〇 | ▲ | ▲ | 2段+手差し |
月間印刷枚数が2万枚以上の事業所には、60枚機のTASKalfa6054ciや70枚機のTASKalfa7054ciがおすすめです。他社の同レベル機種より安価なため、導入しやすいでしょう。
ただし、大量印刷される場合は、故障率や保守レベルも気になるところです。予算が許すようでしたら、富士フイルム(ゼロックス)のApeos C6580 / C7580 / C8180やリコーIM C6500/C8000をおすすめします。
【関連記事】【TASKalfa 4054ci / 5054ci / 6054ci 等 価格】京セラのリース料・カウンター料金
ここからは、京セラ複合機・コピー機の評判・評価について確認します。
一昔前まで京セラは「安いだけの複合機」でしたが、現在では技術革新により「安くて使える複合機」へと変貌を遂げています。
京セラ複合機は、25年以上前から複合機の長寿命化に取り組んでいます。特にドラムに関しては、100万枚印刷するまで交換不要という「アモルファスシリコン」を採用したドラムにチェンジ。
現在では「壊れやすい京セラ機」というイメージは払しょくされています。また、高耐久ドラムとなり、消耗品・メンテナンス品のランニングコストを下げることにも成功しています。
ただ、ドラムを長寿命化させたことによる弊害も。ドラムを長寿命化したことにより本来であれば交換となるような状態のドラムでも使用できてしまいます。そのため、印字品質面などは他メーカーよりやや劣る印象です。
デザイン業や図面が必要な業種では、京セラ複合機は積極的に選ばれません。画質を重視する場合は、富士フイルム(ゼロックス)複合機やキヤノン複合機、コニカミノルタ複合機がおすすめです。
京セラ複合機の保守拠点数は、富士フイルム(ゼロックス)やキヤノン、リコーといった大手3大メーカーと比較して少なく、機動力に優れた保守を期待するのは難しいでしょう。
当サイトではそれぞれのメーカー保守の口コミや評判も集めていますが、2022年に寄せられた京セラ複合機の口コミ数はたったの2件でした。よって、京セラ複合機の保守が良いのか悪いのか、判断をつけるのは難しいところではありますが、貴重な2件の口コミを掲載しておきます。
【京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社広島事業所・保守拠点の口コミ】
連絡したら、その日のうちに来ます。また、何かトラブルがあったら、リモートで対応をしてくれます。1~2か月の間に1回は、必ず様子を見に来ます。対応としては満足です。
【京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社神戸事業所・保守拠点の口コミ】
古い機種なので不備が多々生じるのですが、対応が非常によく、電話をしてからすぐに駆けつけてくれるので満足しています。
どちらの口コミも「当日対応」「早い」など、評価は高めでした。京セラ複合機の保守口コミに関しては、随時届き次第、こちらでご報告いたします。
それでは次に京セラ複合機が向いている企業の特徴を5つお伝えします。
▼京セラ複合機が向いている企業の特徴5選
京セラ複合機の魅力は安さです。リース料金&カウンター料金ともに業界最安値。毎月のコピー機にかかる費用をおさえたい場合は、京セラがおすすめです。
京セラ複合機の耐久性は高くなっているものの、修理対応に関しては大手と比較すると不安が残ります。「即日修理」「レベルの高い対応」を保守に求める場合は、富士フイルム(ゼロックス)やキヤノン、リコーといった大手を選ぶといいでしょう。
次に、京セラ複合機が向いていない企業の特徴を2つお伝えします。
▼京セラ複合機が向いていない企業の特徴2選
京セラ複合機の画質は、それほど高くありません。もちろん一般的な企業で使用する場合は問題なく印字できるレベルですが、精緻な線の再現を求めるようなデザイン業や建設業などでは、役不足と判断されることが多いようです。
また、すぐに保守に来てほしい場合も、京セラ複合機ではやや不安が残ります。京セラ複合機を導入される場合は、「自社の拠点が京セラの保守拠点から近いか?」を確認し、担当者から保守の条件についても確認をとっておきましょう。
それでは最後に、京セラ複合機・コピー機の導入事例をご紹介します。今回ご紹介するのはTASKalfa2554ciとTASKalfa3554ci事例です。
25枚機の見積事例です。25枚機のリース料金相場は、14,800円/月ですが、なんと5年リースで8,000円/月、6年リースで6,800円/月という安さで提示されています。カウンター料金も相場どおりカラー6円/枚、モノクロ0.6円/枚ですので、コピー機の費用をぐっと安くおさえられますね。
こちらは35枚機の見積もり事例です。35枚機のリース料金相場は、15,900円/月ですが、5年リースで8,800円/月、6年リースで7,400円/月でした。25枚機と比較して5年リースの場合、月に800円ほどの差です。金額的に大きな差はないため、月によって印刷枚数が多くなる可能性がある場合は35枚機をおすすめします。
今回は、京セラ複合機の価格相場や保守、特徴をお伝えしました。
京セラ複合機を安く導入したいなら、相見積をとるのがおすすめです。相見積をとることで、確実に複合機導入費用は安くなります。ぜひお問合せください。