「相見積を取ったのに、なぜか全然安くならない」
「販売店を変えようとしたら、同じメーカーの見積が出せないと言われた」
コピー機・複合機の導入や入れ替えでは、こうした不可解な壁にぶつかりがちです。
この不可解な壁の正体は、複合機業界に根強く残る商慣行「1社1商流」です。この記事では、複合機業界の悪しき慣習「1社1商流」について徹底解説します。
北村豊貴
【この記事でわかること】
1社1商流とは何か
なぜ相見積が効かなくなるのか
実際に起きているトラブル事例
ユーザー側が取れる現実的な対策
| この記事の監修者 北村 豊貴 Atsuki Kitamura ![]() |
OA機器販売店で複合機営業を担当し、中小企業から大手法人まで数百社以上の契約・導入を経験。 業界の課題解決を志し、2023年「コピー機価格診断ドットコム」の立ち上げを機に、見積診断や価格交渉を開始。 これまでに累計140社の価格診断を実施(2025年9月現在)。営業現場で培った実務ノウハウと、金融・OA機器メディアでの執筆実績を基に、透明性あるコピー機導入とコスト削減を支援している。 |
目次
1社1商流とは、あるメーカーの複合機を導入したユーザーに対し、「特定の販売店(特約店)だけが、そのメーカー製品の契約・保守を担当する」複合機業界特有の商慣行です。
例えば、Aメーカーのコピー機を、B販売店で契約している会社があるとします。更新時にAメーカーのコピー機をB販売店以外の販売店から購入しようと思っても、Aメーカーが許可しません。
宇宙人
北村豊貴
1社1商流の影響は、コピー機の本体価格よりもカウンター料金に出やすいです。後から別の販売店が、より安い条件をメーカーに申請しても、無理。メーカー側に却下されます。
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北村豊貴

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カウンター料金の金額は以下の流れで決定します。
販売店がメーカーに条件を申請
メーカーがその条件を承認
承認された条件のみが正式な見積として成立
ここで問題になるのが、「メーカーは最初に申請した販売店を優先する」という点です。
先にA販売店が「カラー20円/モノクロ2.0円」で承認を取ってしまうと、後からB販売店が「カラー9円/モノクロ0.9円」で申請しても、メーカー側で却下されます。
北村豊貴
宇宙人
北村豊貴
「キヤノンの複合機を使っているのですが、
カウンター料金が高くて…。
もうすぐリース満了なので、安くなりませんか?」
A社様の現在のカウンター料金は「カラー15円/枚、モノクロ1.5円/枚」でした。相場から見ると、決して安いとは言えない金額です。
北村豊貴
理由はただ一つ。「1社1商流」です。
メーカーが1社1商流を維持する最大の理由は、価格の値崩れを防ぐためです。販売店同士が自由に競争する状況が生まれると、確実に価格は下がります。価格が下がると、メーカーの利益率も下がります。
▼そのためメーカーは運用上、以下の調整を行います。
最初に申請してきた販売店を優遇
後から申請した販売店には最初の販売店と同じ条件の見積しか認めない
この行為は、独占禁止法上「差別対価」に該当する可能性が指摘されることもありますが、実務上は今も広く行われているのが現実です。
1社1商流の影響は、決して一部の企業だけの話ではありません。「現在のメーカーを使い続けたいが、価格は下げたい」と考える企業は多く、結果として多くの企業が1社1商流の影響を受けていると考えられます。
コピー機各メーカーによる1社1商流が続く限り、コピー機業界では純粋な価格競争は起きにくいです。初期にシェアを取った販売店が有利であるため、販売店の入れ替わりも起きにくく、市場構造は固定化されてしまいます。
北村豊貴
1社1商流がある以上、残念ながらユーザー側が取れる現実的な選択肢は多くありませんが、打てる手はあります。
北村豊貴
最初に高い条件で契約すると、リース契約期間中は高いカウンター料金が続きます。リース満了後に入れ替えを検討しても、そのメーカーのカウンター料金が高いままになりやすいです。
相場感を理解していて、条件をきちんと詰められる販売店へ相談しましょう。
北村
【コピー機価格診断ドットコム提携店のカウンター料金】
※設置地域によっては、上記価格では出せない場合もあります
北村豊貴
「既存メーカーから既に高い見積をもらってしまった…」という場合でも、価格を下げられる可能性があります。
北村豊貴
「1社1商流」の制約は、同一メーカー内で強く働きますが、異なるメーカーには全く作用しません。
例えば、現在キヤノン機を使用している場合は、富士フイルム(ゼロックス)やコニカミノルタといった他メーカーのコピー機を検討しましょう。メーカーが変われば、「過去の見積履歴」は引き継がれません。
ここで一つ注意点があります。既存販売店に他メーカーの取り扱いがある場合、他メーカーの見積を出させないようにしてください。複合機の入れ替え時期になると、ユーザー側が依頼したわけでもないのに既存販売店から複数メーカーの見積が出てくることがあります。
北村豊貴
コピー機・複合機の価格が下がらない原因は、交渉力不足でも、相見積の取り方でもありません。多くの場合、原因は業界構造そのものにあります。1社1商流が存在する以上、同一メーカー内で、後から条件を覆すことは非常に困難です。
一度メーカー承認が取られたカウンター料金は、その後どれだけ比較しても、どれだけ販売店を回っても、基本的に「最初の条件」が基準になります。
重要なポイントを整理します。
同一メーカー内で、後から安くするのは難しい
→ 相見積を取っても、価格競争が起きないケースが多い
初手で失敗した場合、メーカー乗り換えが現実的な打開策
→ メーカーを変えれば、1社1商流の制約はリセットされる
だからこそ、早い段階で正しい選択をすることが重要
→ 最初の見積依頼先が、その後数年のコストを左右する
1社1商流という仕組みを知らないまま動いてしまうと、「気づいた時には高い条件で固定されている」「相見積を取ったのに意味がなかった」といった状況に陥りがちです。逆に、この構造を理解したうえで動けば、不要に高い契約を結ぶリスクはなくなります。
北村豊貴

最後に当サイト「コピー機価格診断ドットコム」をご紹介します。コピー機価格診断ドットコムでは、お客様が販売店と直接やり取りする必要はありません。
まずお客様からお問い合わせをいただくと、当サイトが提携している複数の販売店に見積を依頼します。その中から安い販売店の見積書を取り寄せ、メールにてお客様へお届けします。
ご利用のメリット
また、お客様の許可なく販売店にお客様の連絡先(電話番号、メールアドレス)を伝えることはございませんので、販売店からしつこい営業を受ける心配はありません。
コピー機導入にかかるコストを抑えたい方に、安心してご利用いただけるサービスです。
当サイトのサービス内容については「コピー機価格診断ドットコムとは?」記事もご参照ください。
なお当サイトでは、現在ご利用中の複合機リース料金&カウンター料金が適正価格かどうか無料で診断いたします。「コスト見直しのきっかけ」「ぼったくり商法の回避」にもつながりますので、ぜひお気軽にご相談ください。