Published at2021年10月18日
Updated at
印刷コスト削減のために重要となるが「カウンター料金」です。カウンター料金が5円安くなるだけで月額1万円以上のコスト削減になることも!「たかがカウンター料金」と侮らず、経費削減のためにしっかりと交渉しましょう。
カウンター料金の相場は、カラー12円/枚・モノクロ1.2円/枚です。
「カウンター料金相場」記事をご参照ください。
カウンター料金の値下げ交渉術をお伝えする前に、まずは「コレをやってしまうと、絶対にカウンター料金は安くならない」というNG事項をお伝えします。
どれもよくあるコピー機の導入方法ですが、上記の方法でコピー機・複合機を導入すると、カウンター料金は必然的に高くなります。
複合機の新規導入ではなく「入れ替え」の場合、現在契約中の販売店から見積を取ると、カウンター料金が下がる可能性は低いです。
もちろん、「今の販売店が気に入っている。カウンター料金が少々高くてもいい」場合は、今の販売店にお願いしてください。
「いや、今のカウンター料金は相場よりも高い。どうにか安くしたい」とお考えなら、最初に見積をお願いするのは現行機を導入した販売店ではなく、他の販売店にしましょう。
「相見積を取るのは面倒。1社から見積を取っただけで充分」とお考えの場合、カウンター料金はかなり高めに出ます。
高額な複合機の導入では相見積を取るのは鉄則です。
相見積を取ることで必然的に価格競争が起こり、リース料金のみならずカウンター料金も下がります。
最低でも2社、できれば3社程度から見積を取ると良いでしょう。
「絶対にCanonがいい」という場合でも、富士フイルム(ゼロックス)や京セラといったメーカーの見積も取ることが大切です。
1つの販売店から複数メーカーの見積を取るのはあまりおすすめしません。
大手販売店では1メーカーだけでなく複数メーカーの取り扱いがあります。
ただ、複数メーカーの取り扱いがある販売店全てが最安価格でカウンター料金の提示をできるわけではありません。
「シャープは安く出せるけど、富士フイルム(ゼロックス)は高い」
逆に
「富士フイルム(ゼロックス)は安く出せるけど、シャープは高い」
など、得意・不得意があります(※)。
※中には、ほとんどのメーカーの複合機を最安価格で出せる販売店もあります。
最近では数は減ってきているようですが、まだまだ飛び込み営業を行なう販売店は存在するようです。
飛び込み営業の販売店の推しの強さに負けて、
「では、見積だけでも・・・」
は、絶対にやってはいけません。
早々にお引き取りいただくのが得策です。
飛び込み営業を行なう販売店の全てが「其れ」だとは申しませんが、高確率でカウンター料金をぼったくられます。
販売店が飛び込み営業マンの労働力の原資を価格に転嫁するのは当然です。
複合機業界には「1メーカー=1販売店=1顧客」という慣習があります。
最初に見積を依頼した販売店が、そのメーカーの複合機を売る権利をメーカーから得ます。
安易に「馴染の販売店」や「飛び込み営業の販売店」に見積を依頼したら、最後。
カウンター料金は最初の販売店の言い値より下げることはできません。
最初に高いカウンター料金で見積を取ってしまうと、どの販売店を訪ねても希望メーカーのカウンター料金の結果は一緒です。
※既に希望メーカーで見積が出ている場合、メーカーからの制約が入るため、他の販売店では見積さえお出しできません。特に富士フイルムやキヤノン、リコーは規制が強いため、どんなに安い販売店でも2番手・3番手に回ってしまうとカウンター料金を下げることはできません。
カウンター料金の値下げ交渉術をお伝えします。カウンター料金を下げるコツは、以下の3点に集約されます。
販売店からメーカーへ「カウンター料金は〇円でいいですか?」とお伺いを立て、メーカーから「OK」の返事をもらった金額が「確定のカウンター料金」となります。
よって、最初にどの販売店へ見積を依頼するか?が最も重要なポイントです。
印刷コスト削減を目指すなら、できるだけ安い販売店を見つけましょう。
とはいえ、自分で安い販売店を見極めるのは大変です。ネット上の「激安販売店」が必ずしも「カウンター料金が安い」とは限りません。
どの販売店にするか迷ったときは、ぜひ「コピー機価格診断ドットコム」へご依頼ください。ここで参考までに弊社でお出ししている見積書に記載されていたカウンター料金の平均額を掲載いたします。
【コピー機価格診断ドットコム提携店のカウンター料金】
※設置地域によっては、上記価格では出せない場合もあります
例えば「うちは絶対にキヤノンがいい」と決めていたとしても、必ず他メーカーの見積も取寄せましょう。
複数メーカーから見積を取ること(相見積)で、自然とメーカー間の価格競争が起こり、カウンター料金は安くなります。
また、複数メーカーから見積を取る際は、面倒でもできるだけ一つずつ異なる販売店にお願いしましょう。
なお、一括見積サイトを利用する手もありますが、一括見積サイト全てが必ずしも
「最安のカウンター料金を提示できる業者を紹介してくれる」
とは限りません。
※詳しくは、「一括見積サイト比較記事」参照
当サイトでは様々な販売店より各メーカーの見積書を取り寄せることが可能です。弊社では定期的に提携販売店の見直しを行います。カウンター料金が安い販売店と提携しておりますので、安心してご連絡ください。
見積をお願いする際に、月間印刷枚数を多めに伝えた方がカウンター料金(印刷単価)は安くなります。
販売店やメーカーは「月間印刷枚数が多ければ多少単価が安くても利益を確保できる」と考えています。
新規開業などで月間印刷枚数の予測がつかない場合は、20枚機の平均的な月間印刷枚数である2,000~3,000枚程度と伝えておきましょう。
なお、「繁忙期には月間3,500枚程度だが、通常は2,000枚未満になりそう」という場合、平均数を出すのが理想ではありますが、3,500枚と伝えて問題ありません。
【注意】
上記でお伝えしたカウンター料金を安くする交渉術が使えるのは「複合機を新規導入する」機会です。
既に導入済みで現在使用中のコピー機・複合機には、上記の交渉術は使えません。
既に導入済みのコピー機・複合機のカウンター料金は、「最初に契約した金額」から変更することはできません。
「いや・・・・今のコピー機のランニングコストをどうにか安くしたいんだけど・・・・」という方のために
次に、現在お使いのコピー機・複合機のカウンター料金の節約術をお伝えします!
現在お使いのコピー機・複合機のカウンター料金を安くしたい方に、実践していただきたい節約術は以下の5つです。
カウンター料金の単価は、カラーとモノクロで約10倍くらい開きがあります。例えば、モノクロは1枚1円もしくは2円程度で契約することが可能ですが、カラーは1枚12円程度します。
そのため、印刷単価が高いカラー印刷を減らすことは、カウンター料金を節約するうえで欠かせない節約術と言えます。
また、カウンター料金の単価は、カウンター保守契約を結んだ後は変更することができません。そのため、以下のような方法でカラー印刷を減らすことが節約に繋がります。
▼今すぐできる!カラー印刷を減らすための対策
基本設定をモノクロにしておけば、カラー印刷の際に、わざわざ設定を変更する手間が追加されるので、無駄なカラー印刷の枚数を減らしやすくなります。
また、カラー印刷の単価が高いことをスタッフ全員に印象づけることで「モノクロ印刷にしよう」と、社内の節約意識を高められる可能性が高まります。
徹底的にコストを削減したい場合は、複合機を選ぶ際に、個人がモノクロとカラーをどれだけ印刷しているか?を把握できる「ユーザー認証対応の機種」や「アカウント作成ができる機種」を選ぶと良いでしょう。
留め置きプリントとは、パソコンから送信したデータを一旦複合機の中に留め、プレビュー画面を確認してから印刷する機能のことです。
留め置きプリントを利用すれば、出力前にプレビューを確認できるので「間違えてカラー印刷をしてしまった!」「Excelデータを印刷したら白紙のページが混ざっていた」などのミスプリントを防ぐことができます。
また、2ページを1ページにまとめる『2in1』などの集約印刷を活用する方法もおすすめです。
集約印刷を利用することで、本来2回カウントされるところが1回で済むため、カウンター料金を半分に抑えることができます。
※注意 両面プリントは、オモテ・ウラで2回カウントされるため、カウンター料金の節約にはなりません(用紙の節約にはなります)。
これまで紙で出力していた文書を電子化し、データ上でのやりとりで完結させると、出力回数が減ってカウンター料金の節約になります。
例えば、冨士フイルムビジネスイノベーション(旧 富士ゼロックス)が提供している「ドキュワークス」というソフトウェアでは、画面上でデータ編集やパソコン同士でのデータ送信、押印作業などを行うことが可能です。
電子化することができれば、出力する必要がなくなって、カウンター料金・コピー用紙の節約に繋がり、さらに、押印をもらうために移動をする手間や時間も削減できるので、業務効率の向上も期待できます。
受信したFAXをそのまま出力するのではなく、一旦複合機にデータを保管したり、メールに転送する設定に変えることも、カウンター料金の節約術の一つです。
FAXを送受信するだけの場合や、スキャンの送信などは、トナーが減らないのでカウントの対象にはなりませんが、データを印刷した瞬間にカウントの対象になり、出力した分だけカウンター料金に加算されます。
受信FAXの中には、不要な広告FAXが紛れている場合も多いので、無駄なカウントが加算される前に設定を変更しましょう。
一般的な複合機とカウンター料金不要のレンタルプリンターを併用する方法も、カウンター料金節約に繋がります。
レンタルプリンター(もしくはレンタルの業務用コピー機)は、月額のレンタル料金の中にカウンター料金が含まれているプランが多く、そのようなプランを選べば、基本的にはカウンター料金が掛かりません。
ただし、プランによっては、月間の上限枚数などが決まっている場合もあり、その枚数を超えると、超えた分だけカウンター料金が発生します。
それほど発色や画質にこだわらない内部資料はレンタルプリンターで印刷するなど、用途によって使い分けることで、カウンター料金を大幅に削減することができます。
※レンタル会社によっては、カウンター料金制の場合もあるので、カウンター料金が掛からないレンタルプリンターをご希望の場合は、お問い合わせ下さい。
今回は、コピー機・複合機のカウンター料金の値下げ交渉&節約術について解説しました。
簡単にまとめます。
【カウンター料金の値下げ交渉のコツ】
【カウンター料金の節約術】
【関連記事】コピー機・複合機のカウンター料金相場