Published at2021年10月28日
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出典:コニカミノルタ
業務用のコピー機・複合機は、リースで導入する方法が一般的ですが、リース期間は『5年』を選択するケースがほとんどです。
今回は、コピー機・複合機のリース期間を5年にするケースが多い理由や、リース期間の決め方、リース期間終了後の選択肢について紹介します。
コピー機・複合機のリース期間は3年~7年までの範囲で契約できますが、5年の契約期間が主流となっています。
5年でリース契約を結ぶケースが多い理由として、コピー機・複合機の耐用年数が法的に5年と定められていることが挙げられます。
耐用年数とは「対象の資産を使用できる期間」のことで、耐用年数を超えると故障やトラブルが発生する頻度が高くなる傾向があります。
他にも、3~4年と短い期間契約したり、6~7年と長い契約する場合に比べて、5年契約がメリット・デメリットを比較してバランスが良い期間であるとも言えます。
以下より、リース期間が短い場合と長い場合の具体的なメリット・デメリットを見てみましょう。
リース期間が短い場合のメリット・デメリットを紹介します。
▼メリット
リース期間が短いと支払う利息も少なくて済むので、コピー機・複合機にかかる総支払額を抑えられるのはもちろん、常に新しい機種を使い続けられるメリットがあります。
さらに、コピー機・複合機を入れ替える=提案を受ける頻度が多くなるので、価格交渉ができる回数も増え、よりお得にコピー機・複合機を導入できる可能性が高まります。
しかし、月額コストが高くなることや、入れ替えの頻度が多くなることで操作に慣れるまでの時間が掛かるなどのデメリットもあります。
▼デメリット
コピー機を入れ替える頻度が高くなると、同じ機種を利用し続けるよりも搬入・設置、設定費用などのコストが掛かります。
さらに、入れ替える度に操作に慣れる期間が必要になるため、業務効率が低下してしまう恐れがあります。
リース期間が長い場合のメリット・デメリットについて解説します。
▼メリット
リース期間が長くなると月額コストが下がり、毎月の負担を軽減できるため、スペックが高い高額なコピー機・複合機も検討しやすくなることがメリットです。
また、同じ機種を長期間利用することになるので、操作にも慣れやすく、業務効率を維持することができます。
しかし、6~7年も経過すると性能がアップデートされた新機種が発売されており、より業務に最適な機種が見つかる可能性があるのにも関わらず、リース期間が終わっていないことが原因で入れ替えられないなどの事態も起こりえます。
▼デメリット
リース期間ごとのリース料率の目安を以下の表にまとめました。
▼コピー機・複合機の期間ごとのリース料率目安
リース期間 | リース料率 |
---|---|
7年間 | 1.3~1.4% |
6年間 | 1.6~1.7% |
5年間 | 1.9~2% |
4年間 | 2.5~2.6% |
3年間 | 3.1~3.2% |
例えば、200万円のコピー機・複合機を5年間リースする場合(料率1.9%)と7年間(料率1.4%)リースする場合を比べると、以下の計算になります。
≪5年リースの計算例≫
200万円×1.9%(リース料率)=40,000円/月(月額リース料金)
40,000円×60カ月(5年)=2,400,000円(総支払額)
≪7年リースの計算例≫
200万円×1.4%(リース料率)=28,000円/月(月額リース料金)
28,000円×84カ月(7年)=2,352,000円(総支払額)
上記の例では、5年リースの方が、7年リースと比較して総支払額が約48,000円高いことが分かります。
ただし、ここで一つ注意点!7年リースにする場合、1.4%という標準的な料率を獲得できる可能性は非常に低いです。5年リースより少しだけお得な1.7%という料率で、7年リースした場合も見てみましょう。
≪7年リースの計算例≫※料率1.7%の場合
200万円×1.7%(リース料率)=34,000円/月(月額リース料金)
34,000円×84カ月(7年)=2,856000円(総支払額)
この場合、5年リース時よりも月額支払料金は6,000円も安いのでお得に見えますが、総支払額は456,000円も高くなります。
コピー機・複合機の販売店が「7年」という長期のリース期間を持ちかける理由は、「月額利用料金を安く見せかける」ためです。実際のところ、総額でユーザーが損をする仕組みになっているということは説明されません。
また、最初に紹介したようにコピー機・複合機の耐用年数は5年と定められており、5年以上利用し続けるとトラブルが発生するリスクが増加します。
コピー機・複合機がトラブル等で利用できなくなることで業務が止まり、かえって修理・メンテナンスのコスト等が掛かってしまう可能性があるため、5年リースで契約し、4~5年単位で入れ替えることが理想でしょう。
リースは一度契約したら基本的に途中で解約することができないので、慎重にリース期間を選択する必要があります。
基本的にリース期間は5年を選べば大きな問題はありませんが、以下の3つのポイントも確認しつつ、状況に合わせて最適なリース期間を選びましょう。
コピー機・複合機を3年などの短期間での利用を考えている場合は、利用したい期間でリースを契約しましょう。
また、数カ月~1年ほどの短期間での利用なら、リースではなく、レンタルのコピー機も検討すると、コストを大幅に抑えられる可能性があります。
リース期間が短いほど月額コストが高くなるので、予算の範囲内に収まっているか?を確認しながら、リース期間を決めることも一つの方法です。
また、リース料率が低い販売店を選ぶことも予算内にコストを抑える方法としておすすめです。
月額リース料金は見積書に記載してある場合が多いですが、以下の方法で計算できます。
「コピー機・複合機にかかる総額」×「リース料率」=「月額リース料金」
▼関連記事:コピー機・複合機リースの販売店の選ぶ7つのポイント
提示されたコピー機・複合機の見積金額からリース期間ごとの支払総額を計算し、1番安いリース期間を選ぶ方法もおすすめです。
支払総額(保守料金を除く)は以下の方法で計算できます。
「コピー機・複合機にかかる総額」×「リース料率」=「月額リース料金」
「月額リース料金」×「リース期間(〇カ月)」=「支払総額」
しかし、リース終了時期が近づくと、販売店から「残リースを相殺して新機種に入れ替えませんか?」などと提案されることがあるため、リースを全額支払わないことを前提に選んでも良いでしょう。
コピー機・複合機のリース期間が終了した後は、以下の3つの選択肢から選ぶのが一般的です。
リース期間終了後、今まで利用していたコピー機・複合機をリース会社に返却し、新しい機種に入れ替えを検討するケースが大半です。
新機種に入れ替えることで、故障やトラブルのリスクを最小限に抑えられるうえ、性能も古い機種と比べて良くなっているため、業務効率の向上が期待できます。
再リースとは、今まで利用していたコピー機・複合機を再度リース契約をすることで、これまでのコストと比べて10分の1程度の金額に抑えられる点が特徴です。
例えば、月額リース料金15,000円で契約していたコピー機は、1年間で180,000円(15,000円×12ヶ月)が掛かりますが、再リースをした場合は1年間で約18,000円に抑えることができます(※毎月カウンター料金などの保守料金は別途必要です)。
コピー機・複合機に掛かるコストを大幅に削減できますが、これまでの利用頻度によっては劣化具合が進行し、故障頻度が高くなり、業務を止めてしまうリスクもあるので、コピー機・複合機の状態を見つつ再リースを検討しましょう。
リース会社から借りていたコピー機・複合機を買い取ることで、期間に縛られずに使い続けられます。
しかし、買い取りに対応しているリース会社は限定されるうえ、長年利用し続けていると修理に必要な部品の製造が終了し、メンテナンスができない状況になる可能性もあります。
さらに、再リースと同様に、劣化具合に応じて故障頻度も高くなるので、買い取りを選ぶ企業の割合は少ないのが現状です。