Published at2021年11月15日
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出典:シャープ
コピー機・複合機はリースで導入する方法が一般的となっていますが、リースの審査が通らない場合などは、レンタルで導入する方法もあります。
リースとレンタルでは、どのような違いがあるのでしょうか?
今回は、リースとレンタルの違いやレンタルでコピー機を導入する場合のメリット・デメリット、レンタル料金の内訳、レンタルでの導入がおすすめなケースについてお伝えします。
コピー機・複合機をリースで導入する場合は、リース会社が購入した新しい機器を代理店を通して「借りる」ことになります。業務用コピー機であれば、5~6年でのリース契約が主流なため、長期的なコストを見越したうえでの導入が必須です。
一方、レンタルで導入する場合は、レンタル会社によっては、1日からの短期契約が可能で(レンタル会社によって最短1日~2年と期間が大きく異なります)、必要な時に必要なだけ利用できることが魅力的なポイントです。
しかし、レンタル会社が保有する在庫から、中古の機器を直接借りるため、新しい機種は選べない等のデメリットもあります。
リースとレンタルの主な違いを以下の表にまとめました。
▼コピー機・複合機のリースする場合とレンタルする場合の違い(一例)
リース | レンタル | |
---|---|---|
機器の所有権 | リース会社 | レンタル会社 |
契約期間 | 約5年 | 1日から可能◎ |
中途解約 | 不可 | 可能◎ |
選べる製品 | 新品のみ | 中古のみ |
審査 | 必要 | 不要◎ |
カウンター料金 | 必要 | レンタル代に含まれる、 定額制で契約できるところがある◎ |
月額費用 | 安い◎ | 高い |
以下より、コピー機・複合機をレンタルで導入する場合のメリット・デメリットについて詳しく見てみましょう。
コピー機・複合機をレンタルで導入するメリットは以下の3つです。
コピー機・複合機をリースで導入する場合、最低でも3年からなど、長期間での縛りがありますが、レンタルなら1日からの短期利用にも対応可能(ただし、レンタル会社によっては1年や2年など最低契約期間が異なります)です。
ほとんどのレンタル会社で解約手数料を支払えば、中途解約ができるので、機器が必要なくなった場合に、いつでも手放すことができます。
一方、リース契約を中途で解約する場合は、残っているリース料金を全額返済しなけらばならない、かつ解約金を支払わなければならないので、短期で利用する場合は負担が大きく、あまりおすすめできません。
長期的にコピー機・複合機を利用する目途が立っていない場合は、レンタルで導入した方が良いでしょう。
レンタルで導入する場合は、審査が必要ない場合がほとんどで、導入のハードルが低いこともメリットの一つに挙げられます。
リース契約では、契約前の与信審査が必須で「3年以上継続している」かつ「黒字経営が維持できている」などの条件を満たした会社であれば、審査に通りやすいと言われています。
反対に、新しく開業したばかりの会社や1年前に赤字を出してしまった会社などでは、審査に通らない可能性が出てきます。
リースの与信審査で見られる項目については、以下の関連記事で詳しく紹介しているので是非参考にしてください。
▼関連記事:リースの与信審査で見られる5つの項目とは?
リースは基本的に法人との契約にしか対応していませんが、レンタルなら個人でも契約できるので、幅広いユーザーがコピー機・複合機を導入できます。
個人で事業を始める場合には大きなメリットとなりますが、市販のプリンターを購入する方法とコピー機・複合機をレンタルで導入する方法では、どちらが良いのでしょうか?
市販のプリンターとコピー機・複合機との大きな差は「印刷品質」「機能性」「消耗品コスト」です。
コピー機・複合機はインクジェットではなくレーザーで印刷するため、綺麗に印刷することができ、速乾性も兼ね備えています。
また、コピー・プリント・スキャン・FAXなどの機能が標準搭載されており、別途FAX機などの購入する必要がありません。
さらに、リース契約でカウンター保守を結ぶ、もしくはトナー交換してくれるレンタルプランを選べば、自分でインクやトナーを購入する手間もかかりません。
市販のプリンターにも、業務に必要な最低限の機能は搭載されているタイプがありますが、業務用コピー機・複合機を導入した方が、無駄なコストがかからないうえに、業務効率の向上にも貢献するなど、メリットが大きいと言えます。
コピー機・複合機をレンタルで導入する場合に、デメリットもあります。主なデメリットは以下の3つです。
レンタルは月額費用がリースよりも高く設定されていることが多いので、長期的に利用するならリースで導入した方がお得になります。
以下、リースで3年間利用する場合とレンタルで3年間利用する場合の総支払額を比較しました。
≪リースで3年間利用する場合≫
50万円のコピー機、リース料率3%、カウンター保守契約(モノクロ1.0円/枚、カラー10円/枚)で3年間リースし、毎月の印刷枚数がモノクロ2,000枚、カラー500枚の場合
50万円×3%(リース料率)=15,000円/月(月額リース料金)
1.0円×2,000枚+10円×500枚=7,000円(カウンター保守料金)
15,000円+7,000円=22,000円(月額費用)
22,000円×36カ月=792,000円(総支払額)
≪レンタルで3年間利用する場合≫
基本料金7,000円、月額料金20,000円(モノクロ3,500枚、カラー1,000枚まで)、搬入費用60,000円のプランで3年間レンタルし、毎月の印刷枚数がモノクロ2,000枚、カラー500枚の場合
7,000円+20,000円+60,000円=87,000円(初回の月額費用)
27,000円(基本料金+月額料金)×35カ月=945,000円(残りの費用)
87,000円+945,000円=1,032,000円(総支払額)
上記の計算例でも分かる通り、長くレンタルするほどコストが割高になるので、事前に利用期間を決めて計画的に導入しましょう。
レンタル会社が所有している中古機器の中から導入するコピー機・複合機を選ぶことになるため、選択肢の幅が狭く、新機種は導入できないなどの点に注意が必要です。
基本的には旧型の機器なので、最新の機能は搭載していなかったり、これまでの使用頻度によっては、エラーなどのトラブルが発生する頻度が多くなってしまうことが予想されます。
レンタルの貸し出し状況によっては、希望のメーカーや機種を選べない場合もあるので、事前にどの機種をレンタルできるか?をしっかりと確認しておきましょう。
リース契約では、メーカーもしくは販売店がメンテナンスをしてくれますが、レンタル契約ではレンタル業者がメンテナンスを行うことが多いので、保守体制が安定していない点もデメリットに挙げられます。
コピー機・複合機が利用できなくなってしまうと、業務が止まってしまうリスクがあるので、保守体制が充実しているか?は非常に重要なポイントです。
レンタル会社でも保守が充実している業者もあるので、契約の際には「迅速に対応してくれるか?」「保守体制は整っているか?」「メンテナンス担当者の人員は十分か?」など、保守体制について確認することが大切です。
コピー機・複合機をレンタルで導入する場合は、「利用期間や利用枚数に応じて加算される費用」と「搬入費用」の2種類の費用がかかります(レンタル会社によっては、基本料金が掛かる場合もあります)。
なお、「利用期間や利用枚数に応じた費用」は、レンタル会社のプラン内容によって異なり、たとえば月額レンタル料金に全てが含まれている(利用枚数に応じた費用は掛からない)プランもあります。
ここでは、一例として、『ZERO Copy(ゼロコピー)』の料金プランを見てみましょう。
月額料金 | カウンター代 | こんな方におすすめ | |
---|---|---|---|
ゼロコピスタートアップ (要問合せ) |
2,980円 | 無料(トナー代都度支払い) | 新設会社 |
ゼロコピネオ | 4,980円 | 無料(トナー代都度支払い、1本8,000円) | 月間印刷枚数が多くない会社 |
ゼロコピスタンダード | 9,800円 | モノクロ2,500枚、カラー500枚まで無料 (超過した場合モノクロ1.5円/枚、カラー15円/枚) |
毎月の印刷枚数が3,000枚以内の会社 |
上記のプランを見ると、毎月の印刷枚数で費用が変動するリースとは違い、トナー代金を都度払いするプランやモノクロやカラーの印刷枚数があらかじめ決められているプランなど、幾つかのプランが用意されており、いずれもシンプルな料金体系であることが分かります。
このようなレンタルは、どのようなケースに向いているのでしょうか?
続いて、レンタルでの導入が向いているケースについてお伝えします。
コピー機・複合機をレンタルで導入する方がおすすめなケースは以下の2つです。
1日~半年などの短期でコピー機・複合機を利用したい場合にはレンタルで導入するのがお得です。
例えば「選挙事務所で選挙の期間だけ利用したい場合」や「繁忙期のみ、追加でコピー機を利用したい場合」などは、レンタルを検討すると良いでしょう。
他にも、以下のような用途で利用する場合は、レンタルでの導入が向いています。
リース与信審査に通らなかった場合は、コピー機・複合機を「レンタル」か「買取」で導入することになります。
短期での利用を予定しており、なおかつ機種にこだわらない場合はレンタル、長期利用かつ新機種を導入したい場合は買取など、「利用期間」と「新機種を導入したいか?」などの要素で判断することができます。
しかし、買取の場合は機器の廃棄処分なども自社で請け負わなければならず、さらに長期で利用しない場合はコストが割高になる、導入の際に大きな資産を用意する必要がある…等、幾つかのデメリットもあるので、慎重に検討しましょう。
一方、レンタルは使わなくなれば返却するだけなので、廃棄の手間は掛かりませんが、長期間の利用ではコストが割高になってしまいます。