Published at2022年1月26日
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複合機の保守契約には、主に以下の4つの種類があります。
【複合機保守契約種類】
この中で多くの企業が採用しているのが「カウンター保守契約」です。おそらくカウンター保守契約以外については「知らない」もしくは「存在さえ知らない」場合も多いのではないでしょうか。
今回は、「自社の複合機の保守契約=カウンター保守契約でいいのだろうか…?」と、ふと気になってしまった方のために、複合機の保守契約内容4種類全てについて詳しくお伝えします。
なおそれぞれの保守料金相場は、以下です。
▼コピー機の保守料金相場
一般的には、事業所などで使うコピー機・複合機では、カウンター保守が安くておすすめです。印刷枚数が少ない事業所なら、トナーキット保守でもいいでしょう。
なお、年間保守は現在ではほとんど契約されていません。スポット保守も修理が多発すると、結果として高額な保守代となる可能性が高いためおすすめしません。
結論を先に書いてしまいましたが、それぞれの保守について詳しく確認していきましょう。
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コピー機・複合機の保守契約には、「カウンター保守契約」「スポット保守契約」「キットトナー保守契約」「年間保守契約」の4種類があります。
それぞれの保守契約の特徴を以下の表にまとめました。
▼コピー機・複合機の保守契約種類
保守契約 | トナー代 | 修理代 | 毎月の支払い | 支払方式 |
---|---|---|---|---|
カウンター保守契約 | 無料◎ (カウンター料金に含まれている) |
無料◎ (カウンター料金に含まれている) |
あり△ | 毎月、印刷した枚数の分だけ支払う |
スポット保守契約 | 有料△ | 有料△ | 修理の有無による〇 | 修理の度に支払う |
キット保守契約 | 有料△ | 無料◎(トナーキット代に含まれる) | トナーキット交換の有無による〇 | トナーキット購入 |
年間保守契約 | 有料△ | 有料△ | なし◎ | 1年ごとに支払う |
これらの特徴を把握したうえで、まずは現在の主流となっている「カウンター保守契約」のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
カウンター保守契約とは、コピー機・複合機の定期メンテナンスや修理対応、トナー交換などのサービスを受けられる保守契約です。
カラーとモノクロ、それぞれの1ヶ月あたりの印刷枚数に応じて、カウンター料金が請求されます。
具体的なカウンター保守契約のメリットは以下の通りです。
カウンター保守契約のメリット
カウンター保守契約は、印刷枚数に応じてカウンター料金が請求されるため、毎月のコストが推測しやすいことが大きなメリットです。
たとえば、スポット保守契約などでは、修理の度にコストが発生してしまい、予期せぬタイミングで修理代が掛かるので、コスト管理が容易ではありません。
また、カウンター保守契約では、トラブル・サポート対応も、カウンター料金の中に含まれているため、基本的に訪問費用や修理費用などは掛かりません。
このように、メリットが多いカウンター保守契約ですが、事前に知っておきたいデメリットも幾つか存在します。具体的には、以下の4点です。
カウンター保守契約のデメリット
カウンター保守契約では、基本料金が定められており、1ヶ月あたりの印刷枚数がゼロや数枚の場合、基本料金分を支払う必要があります(メーカーによっては「基本料金」ではなく「最低料金」と記載していることもあります)。
例えば、1ヶ月あたりの基本料金が1,000円に設定されており、テレワーク等の関係でモノクロ(1.0円)を10枚しか印刷しなかった場合、その月の請求額はモノクロ1.0円×10枚=10円ではなく、基本料金の1,000円が請求されることになります。
そのため、毎月の印刷枚数が少ない場合は、逆にコスト負担が大きくなってしまうリスクがあります。
なお、あまり知られていませんが、カウンター料金は交渉次第で安く契約することができます。
カウンター保守料金相場はモノクロ1.2円、カラー12円ですが、相見積などを使って価格交渉を行うとメーカーや月間の印刷枚数によっては、モノクロ0.7円程度、カラー7円程度での契約も可能です。
「カウンター料金が高い」とお悩みの方は、ぜひ「カウンター料金値下げ交渉」記事を参考にしてください。
カウンター保守契約は「定期メンテナンスがあると安心」「急な修理などでコストが発生することを避けたい」「毎月の印刷枚数が多い」という会社におすすめです。
スポット保守契約とは、修理の度に料金を支払う保守契約で、カウンター保守のような基本料金などは掛かりません。その一方で、修理等の理由でサービス担当が訪問すると、修理代や訪問費用などのコストが発生します。
故障や不具合の内容によっては、修理代が高額になる可能性もあり、コスト管理が難しい保守契約とも言えます。
スポット保守契約の具体的なメリット・デメリットは以下の通りです。
スポット保守契約のメリット
スポット保守契約のデメリット
スポット保守契約の場合、修理が発生するまでは修理に関する費用がかかりません。よって、相場を出すのは「コピー機の当たり外れ」にもよるため、非常に難しいです。が、今回は、万が一修理が発生した場合の平均的なコピー機修理費用でスポット保守の料金相場を提示します。
スポット保守で修理を依頼した場合にかかる費用は、だいたい8万円/回です。ここには、エンジニアの出張費や部品代金なども含まれています。
さらに、スポット保守の場合、トナーやドラムなどの消耗品は実費で購入しなければなりません。
スポット保守契約は「毎月の印刷枚数が少ない」「毎月のコスト負担を抑えたい」などの会社に向いていると言えます。
なお、短期間で業務用コピー機を利用したい場合は、レンタルサービスも検討してみましょう。>>>コピー機・複合機レンタル記事はこちら
トナーキット保守契約とは、専用トナーを購入することで保守・サポートを受けられる保守契約です。
専用トナーの料金には、保守サービスも含まれているため、一般的なトナーよりも料金が高めに設定されています。
トナーキット保守契約のメリット
トナーキット保守契約のデメリット
トナーキット保守では、保守料金を上乗せされた専用トナーを購入します。キットトナー保守専用トナーを使うことで、修理代が無料になります。
トナーキット保守の料金相場は、約7万円/5,000枚です(※トナー代によって前後あり)。左記金額には、ドラム代も含まれます。月間印刷枚数が1,000枚程度の企業様なら、月間のランニングコストは約14,000円です。
しかし、トナーキット保守契約は、基本的にモノクロ機種のみにしか対応していない等、機器の選択の幅が狭まるデメリットがあります。
トナーキット保守契約は、「定期メンテナンスは不要」「毎月の印刷枚数が少ない」などの会社におすすめです。
1年間のサポート料金をまとめて支払う契約が年間保守契約で、契約期間中は修理代が無料です。
しかし、小規模オフィス向けのコピー機(A4機や卓上タイプ)など、契約できる機種が限られており、大型のコピー機・複合機の保守契約としては、ほとんど結ばれることがありません。
小規模オフィス向けのコピー機で、年間保守契約を結ぶ際のメリット・デメリットは以下の通りです。
年間保守契約のメリット
年間保守契約のデメリット
そもそも大型コピー機では契約されることがない年間保守。ここで示す料金相場は、あくまで小型複合機に対する年間保守料金相場になります。
小型複合機の年間保守料金相場は、2~3万円/年です。小型の複合機なので、保守料金もかなりおさえられますね。
ここまで、4つの保守契約についてお伝えしてきました。
保守内容や契約期間によって、料金やサービス内容が異なるため、メーカーや販売店と相談したうえで、自社に合った保守プランを選びましょう。
また、価格を抑えたい場合や新規開業等でリース審査が通らなかった場合は、中古のコピー機・複合機を検討しても良いでしょう。
中古なら、機種によっては新品の10分の1程度の価格で購入できるケースもあります。
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